配偶者居住権に贈与税課税が発生します ~ 相続法の改正で大きく変わります④
金曜日は、相続税や贈与税を記事にしています。40年ぶりに相続法が改正されています。
配偶者居住権とは、被相続人(たとえば夫)がなくなった後も、配偶者(妻)が住んでいた自宅にそのままずっと住み続けられる権利です
配偶者居住権で贈与税課税されるケースがあります
次の図のうち③のケースです。
①については、夫から妻が相続した段階で、居住権は財産的価値がありますので、相続対象となります。
②については、配偶者居住権をもつ妻が死亡すると、居住権そのものが消滅すると考えます。つまり、権利が消滅するので財産的価値もなくなると考えます。
③が贈与税が課税されるケースです
配偶者居住権をもつ妻が、居住権を放棄したり、こどもと合意のうえで居住権を解除したりする場合です。
たとえば、加齢により妻が老人ホームに入居することなり、居住権を放棄または合意解除したりするケースが考えられます。
その場合は、妻から子どもに贈与があったとみなされて、子どもに贈与税が課税されます。
《参照》相続税法基本通達9-13の2
配偶者居住権が合意等により消滅した場合
「配偶者居住権が、被相続人から配偶者居住権を取得した配偶者とその配偶者居住権の目的となっている建物の所有者との間の合意もしくは配偶者による配偶者居住権の放棄により消滅した場合または民法第1032条第4項《建物所有者による消滅の意思表示》の規定により消滅した場合において、建物の所有者または建物の敷地の用に供される土地の所有者が、対価を支払わなかったとき、または著しく低い価額の対価を支払ったときは、原則として、建物等所有者が、その消滅直前に、配偶者が有していた当該配偶者居住権の価額に相当する利益または土地を配偶者居住権に基づき使用する権利の価額に相当する利益に相当する金額を、配偶者から贈与によって取得したものとして取り扱うものとする。」
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
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相続法の改正で大きく変わります
・18歳から「大人」。成年年齢引き下げで変わる相続税・贈与税
これならわかる相続税
② 相続税がかかる財産。相続税のかかる財産の範囲を確認しましょう
⑤ 死亡保険金は相続財産になる?相続税がかかる場合と計算方法
⑦ 弔慰金を受け取ったとき、相続税がかかる場合とその計算方法
⑧ 企業年金など被相続人の死亡により取得する年金受給権。相続税の3つのポイント
⑭ 相続財産を公益法人などに寄附したとき相続税の対象としない特例があります
⑮ 特定一般社団法人等の理事が亡くなった場合、法人に相続税が課税されます
⑳ 相続開始前3年以内の贈与財産の加算と贈与税額控除(暦年課税)
㉑ 「未成年者の税額控除」未成年者の相続で注意すべきポイント
㉒ 障害者税額控除
㉓ 10年以内に父と母が立て続けになくなったなど、連続で相続が発生した場合
㉔ 法定相続人の数は重要です。相続人の中に養子がいるときは注意です
㉕ 代償分割とは、遺産の現物分割が困難な場合に行われる方法です
㉙ 財産がいくら以上であるとかかるのか?いつまでに手続きをするのか?
㉛ 相続時精算課税は相続税のかからない方に有利な贈与税の制度です
㉟ 相続時精算課税と住宅取得等資金の贈与の特例は併用できます
㊱ 相続時精算課税と住宅取得等資金の贈与特例の併用の際、家屋に居住できないとき
㊲ 消費税増税に伴い、住宅取得等資金贈与の非課税限度額が引き上げられています
㊳ 相続時精算課税選択後、相続税の基礎控除額以下であれば相続税の申告は不要です
㊴ 贈与者が贈与した年の中途に死亡した場合、相続時精算課税選択届出書の提出
㊵ 年の中途に養子縁組で推定相続人または孫となった場合の相続時精算課税の適用
㊶ 養子縁組した養子の子(孫)は相続時精算課税を受けることとできますか?
㊸ 相続時精算課税を選択する場合の「相続時精算課税選択届出書」と添付書類
㊹ 受贈者が「相続時精算課税選択届出書」を提出する前に死亡した場合
㊺ 贈与者が贈与をした年に死亡した場合「贈与税・相続税の取扱い」の考え方
相続税をわかりやすく!
② 遺産の分割が決まらないときでも、相続税の申告期限が延びることはありません。
③ 亡くなった方が遺言を残していなかった場合は、遺産分割協議書を作成します。
⑩ 払いすぎた相続税を取り戻す手続き。「更正の請求」のポイント。
⑪ 子どもがいる人が再婚したとき、連れ子は遺産を受け取る権利はありません。
⑰ 長期間結婚している夫婦間で行った居住用不動産の贈与等を保護
㉑ 遺言よりも登記を優先。銀行など第三者が貸付金を回収しやすくなります
⑭ 相続財産を公益法人などに寄附したとき相続税の対象としない特例があります
金曜日は「相続税をわかりやすく!」を紹介しています。
争族を避けるための基礎知識、相続の権利でよく出てくる問題、節税の三原則などをお伝えしています。
「相続税をわかりやすく!」の記事は
http://www.y-itax.com/category/souzoku/
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・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」
・火曜日は「平成31年度介護報酬改定の重要事項」
・水曜日は「消費税」
・木曜日は「法人節税策の基礎知識」
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