特定贈与者(父親)の死亡前に相続時精算課税適用者(子ども)が先に死亡した場合 ~ 贈与や相続・譲渡など資産税[100]
資産税に関する記事です。
今回は
特定贈与者(父親)よりも、先に相続時精算課税適用者(子ども)が死亡した場合、相続時精算課税の納税の権利義務はどうなるのでしょうか
を紹介します。
特定贈与者(父親)の死亡以前に、相続時精算課税適用者(子ども)が死亡した場合には
相続時精算課税適用者(子ども)の相続人が、その相続時精算課税適用者が有していた相続時精算課税の適用を受けていたことに伴う納税に係る権利または義務を承継します。
この場合、相続時精算課税適用者の相続人が2人以上いる場合の各相続人が承継する相続時精算課税の適用に伴う権利義務の割合は、法定相続分・代襲相続分・指定相続分に規定する相続分によります。
相続時精算課税適用者の相続人が特定贈与者(父親)のみである場合には
相続時精算課税の適用に伴う権利義務は、その特定贈与者には承継されず消滅することになります。
相続時精算課税適用者(子ども)が死亡した後に、その特定贈与者(父親)が死亡した場合
相続時精算課税適用者の相続人が、その相続時精算課税適用者に代わって、特定贈与者の死亡に係る相続税の申告をすることになります。
ただし、その申告をするまでは、納付すべき税額が算出されるか、あるいは還付を受けることができる税額が算出されるかが明らかではありません
特定贈与者より先に相続時精算課税適用者が死亡した時点では、納付税額または還付税額が確定しません。
したがって、相続時精算課税適用者の相続開始にかかる相続税の課税価格の計算上、財産および債務控除の対象として還付金または未払税額を計上することはできないわけです。
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する」
(ピーター F.ドラッカー)
春の1日を元気にお過ごしください。
[編集後記]
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