団体信用生命保険契約により住宅ローンが免除されました。このローンは債務控除できません~ 贈与や相続・譲渡など資産税[57]
相続税に関する記事です。
今回は
団体信用生命保険契約により返済が免除される住宅ローンは債務控除できません
を紹介します。
たとえば
■ 夫の死亡に伴い、妻が夫の財産(土地・建物)を相続しました。自宅である土地・建物は5年前に購入したものです。住宅ローンの残高は1,200万円ありました。
■ 団体信用生命保険契約により、住宅ローンの残高は返済が免除されました。
(出所:国税庁HP 相続税の申告書作成時の誤りやすい事例集 事例13)
団体信用生命保険契約により返済が免除される住宅ローンは、相続人が支払う必要のない債務です。債務及び葬式費用の明細書には記入しません。
団体信用生命保険とは
「団信」と略されることがあります。生命保険の一種です。
契約者が亡くなると、保険会社が代わりに、金融機関に残りのローンの返済を行います。住宅ローンが完済扱いになります。遺族はローンの返済なしにマイホームに住み続けられます。
相続財産の価額から差し引くことができる債務とは
相続財産の価額から差し引くことができる債務は、被相続人が死亡したときにあった債務で確実と認められるものです。
借入金や未払金などのほか、被相続人が納めなければならなかった税金で、まだ納めていなかったものも含まれます。
<参考>
→ 亡くなった方の固定資産税と住民税の納税通知書を受けったとったとき
団体信用生命保険契約に基づき返済が免除される住宅ローンは
被相続人の死亡により支払われる保険金によって補てんされることが確実であって、相続人が支払う必要のない債務です。
相続税の課税価格の計算上、債務として差し引くことはできません。
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