相続税を計算するとき相続財産から差し引ける葬式費用について ~ 贈与や相続・譲渡など資産税[45]
資産税に関する記事です。
今回は
葬式費用は債務ではありませんが相続税を計算するときは遺産総額から差し引くことができます
を紹介します。
お葬式にかかったお金で相続財産から差し引きことのできる費用について
相続人の方から、照会されることがあります。
今回はそれらを整理してみます。
次のような考え方です。
遺産総額から差し引くことができる葬式費用に含まれるものは、次のものです
① 通夜・葬儀・告別式の費用
② お寺に払った読経料・戒名料・お布施など
③ 通夜や告別式の際の飲食費用など
④ 通夜や告別式の参列者への会葬御礼や手伝ってくれた人への心づけ
⑤ 遺体の解剖費用
⑥ 遺体や遺骨の運搬費用
⑦ 火葬や埋葬、納骨の費用
葬式費用に含まれないもの
次のような費用は、遺産総額から差し引く葬式費用には該当しません。
① 後日に行う初七日や法事などのためにかかった費用
② 香典返しのためにかかった費用
③ お墓や仏壇の購入費用
葬式費用や債務を支払っても相続財産から差し引けない方がいます
亡くなった方の相続人と包括受遺者※が負担した場合に、葬式費用や債務が引くことができます。
一方、それら以外の方は差し引くことができません。
※包括受遺者とは
遺言により遺産の全部または何分のいくつというように遺産の全体に対する割合で財産を与えられた人のことをいいます。
<参考>
相続放棄者などが葬式費用を支払った場合
相続人や包括受遺者以外でも、相続放棄者と相続権を失った者(相続欠格または相続廃除により相続権を失った方)が、葬式費用を負担したときは、相続財産から差し引くことができます。
ただし、この場合差し引けるのは葬式費用だけで、債務を負担しても差し引くことができません。
被相続人や相続人が日本国内に住所があるということを前提にしています。
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