井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

一からはじめる会計のお手伝い。スタートアップの志を支える税理士。
Blog丁寧解説お役立ちブログ。
2020.11.22.Sun | 税金(相続・贈与・譲渡)

個人が認定NPO法人等に現物資産を寄付した場合の「みなし譲渡所得税非課税」特例承認手続きの概要 ~ 遺贈寄付[12]

 

 

日曜日は、遺贈寄付についての記事を紹介しています。

 

今回は

 

個人が認定NPO法人等に現物資産を寄付した場合の「みなし譲渡所得税非課税」の手続きの概要

 

を紹介します。

 

 

認定NPO法人等に対して、個人が現物財産を寄付した場合

 

土地や建物、有価証券などの譲渡所得の基因となる財産の場合は、個人がその時の時価でそれらの資産を法人に譲渡したものとみなして譲渡所得課税が行われます。

 

ただし、譲渡所得課税について、一定の要件を満たして、国税庁長官の承認を受けたものについては、みなし譲渡所得課税を行わないという特例が設けられています。

 

特例は租税特別措置法第40条といいます。

 

 

令和2年度の改正により

 

承認特例の対象に認定NPO法人等が追加されています。

 

<参考>

 

認定NPO法人等に対して個人が現物財産を寄付(「遺贈」「贈与」)した場合のみなし譲渡所得非課税について

 

 

承認特例とは「自動承認」のことです

 

つまり、一定の要件を満たす場合には、国税庁長官の非課税承認または不承認の決定が申請から一定の期間内に行われなかったときに自動的に承認があったものとみなされます。

 

 

一定要件とは次のとおりです

 

[要件1]

 

寄付をした人が寄付を受けた法人の役員等および社員並びにこれらの人の親族等に該当しないこと

 

[要件2]

 

寄付財産について、寄付を受けた法人の区分に応じ、一定の基金若しくは基本金に組み入れる方法により管理されていること又は不可欠特定財産に係る必要な事項が定款で定められていること

 

[要件3]

 

寄付を受けた法人の理事会等において、寄付の申出を受けること及び要件2の組入れまたは不可欠特定財産とすることが決定されていること

 

 

承認特例の適用手続と特例の効果とは次のようなものです(ざっくりと)

 

 

■認定NPO法人等が所轄庁から承認を受けた基金に現物の寄付資産を組み入れた場合

 

①基金内での他資産への買換えが可能になります。

②税務署への非課税承認申請後、1か月後または3か月以内に承認または不承認がない場合は自動承認されます。

 

■すでに非課税承認(承認特例を除く)を受けた寄付財産についても、基金に組み入れた場合には基金内での他資産への買換えが可能になります(事前に税務署への届出が必要です)。

 

 

この承認特例を適用する場合の運用のイメージは次のとおりです

 

 

 

  

 

(出所:「認定NPO法人等に対する個人からの現物資産寄付のみなし譲渡所得税非課税承認証明申請等の手引き」内閣府)

 

 

 

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

秋の1日を元気にお過ごしください。

 

 

先日、ギャラリ-島田で開催された「石井一男 展」で。

石井先生と。

 

 

 

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

 

・月曜日は「創業者のクラウド会計

・火曜日は「介護事業」「確定申告

・水曜日は「消費税

木曜日は「法人節税策の基礎知識

・金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税

・土曜日は「決算書の読み方」など

・日曜日はテーマを決めずに書いています。

 

 

免責

ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。

 

投稿タグ
カテゴリーで絞る
back記事一覧へ戻る

まずはお気軽にお問い合わせください

06-6318-7726

営業時間:9:00~17:00(月曜日~金曜日)

メールでのお問い合わせ