井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2017.07.07.Fri | 税金(相続・贈与・譲渡)

贈与税はいくら?特例税率を利用して親から子や孫への贈与税の納税額を試算しましょう!

金曜日のブログでは、いざそのときに慌てないために相続税や相続に関する知識を分かりやすく説明しています。

今回は「贈与税はいくら?特例税率を利用して親から子や孫への贈与税の納税額を試算しましょう」をお伝えします。

暦年贈与の計算方法について

贈与税は、1月1日から12月31日までの1年間に個人から贈与によってもらった財産の価額を合計して課税価格を計算します。

そして、その課税価格から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対して、税率を乗じて得た金額から速算表の控除額を控除して計算します。

 

贈与税の計算は次のとおりです。(①から②に順番に計算します)

① (贈与財産の課税価格-基礎控除額)=贈与財産の基礎控除後の課税価格

② 贈与財産の基礎控除後の課税価格×速算表の税率-速算表の控除額=贈与税額

 

上の表が「贈与税の速算表」です。オレンジ色になっている改正後の税率を使用します。

注意していだだきたいのは、適用区分が2区分になっていることです。

「直系卑属」欄の区分は親から子や孫への贈与(子、孫が20歳以上)の場合…A(特例税率)とします

「一般」欄の区分は、A以外の場合…Bとします

 

贈与財産の価格が500万円の場合

Aの場合(特例税率による親から子や孫への贈与税額を試算します)

500万円-110万円(基礎控除額)=390万円(基礎控除後の課税価格)

390万円×15%-10万円=48.5万円

 

Bの場合(A以外の場合)

500万円-110万円(基礎控除額)=390万円(基礎控除後の課税価格)

390万円×20%-25万円=53万円

 

特例税率によるAの場合の方が贈与税額は少なくなります

これは、相続税の見直し(基礎控除の引き下げなど)とともに、贈与税について高齢者が保有する資産をより早期に現役世代に移転させる観点から、20歳以上の者が直系尊属から受ける贈与(死因贈与を除く)について税率構造を緩和する施策によるものです。

 

かなりの富裕層以外の方は別にして、この措置が「贈与税が少なくなるから贈与をふやします」というインセンティブになるには力不足のように感じますが、皆さんはどう思われますか?

 

「相続税の節税の考え方は難しく考える必要はありません。」の記事はこちら(6/9)

「渡す人もらう人の双方が満足する生前贈与」の記事はこちら(6/16)

「贈与税は一人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。」の記事はこちら(6/23)

「暦年贈与の基礎控除枠(110万円)を計画的に活用する」の記事はこちら(6/30)

 

贈与税・相続税に関するご質問・ご相談については、窓口から電話やメールでお気軽にご照会ください。おまちしています。

 

月・水・金は次のとおり税務の記事を

月曜日は「マイホームの税金の手引き」

水曜日は「個人事業と会社で事業をした場合、税金はどう違う?」

金曜日は「いざそのときに慌てないために相続税や相続に関する知識」

 

火・木・土曜日は、介護事業についての記事のうち、しばらくは介護保険法の改正内容を紹介しております。

 

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