事業計画に基づき、PDCAサイクルを回して回して、回す!~事業計画(創業計画書)の立て方⑦
開業のための基礎知識を、次の順序で説明しています。
1 個人事業を始める場合の各種届出と確定申告
2 事業の具体的な準備~創業融資を利用する
3 事業計画(創業計画書)の立て方
「事業計画(創業計画書)の立て方」について、次のとおり紹介していきます。
1 なぜ、事業計画(創業計画書)が必要なのか?
2 自己資源の確認
3 事業内容の確認
4 販売・仕入・資金計画
5 売上予測、収支返済計画
6 PDCA
今回は、作成した事業計画の活用の仕方です。
「事業計画」は、はじめる前に準備して終わりのものではありません。事業が始まっても、その計画をもとにPDCAを回します。
具体的には、事業計画後をもとに
「PDCAを回して、回して、回す!最初からお金をかけすぎない。」
考え、やってみて、修正し、またやってみます。
この繰り返しで焦点があってきます。計画することでアクションがスムーズになり、チェックすることで修正ができます。
これを繰り返すことで、現状にあった精度の高い計画とアクションが実現できるようになります。
PDCAサイクルとは(ご存じと思いますが)
事業活動における品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つです。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善します。PDCAサイクルという名称は、サイクルを構成する次の4段階の頭文字をつなげたものです。
① Plan(計画):従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成します。
② Do(実行):計画に沿って業務を行います。
③ Check(評価):業務の実施が計画に沿っているかどうかを評価します。
④ Act(改善):実施が計画に沿っていない部分を調べて改善します。
この4段階を順次行って1周したら、最後のActを次のPDCAサイクルにつなげ、螺旋を描くように1周ごとに各段階のレベルを向上させて、継続的に業務を改善させる取り組みです。
今回紹介した「PDCAを回して回す」とは、実は「事業成功の12の法則」のうちのひとつです。
「事業成功の12の法則」とは、事業への取り組みの考え方をあらわした次のルールです。
1 事業を何のためにやるのか、自分の考え方をはっきりと持つ。
自分の考え方を持つことで腰が据わり、そこに存在価値が生まれる。
2 「やりたいこと」「やれること」「求められていること」の3つの軸で事業の方向性を考える。
3 顧客の声を聞いて、聴いて、訊く!
幅広く顧客の声を聞き、全体の傾向を探り、一人一人の顧客の声を傾聴して聴く。さらに仮説を立てて、顧客に訊いてみる。
4 真のセールスポイントは何かを明確にする。
どこにでもあるものを同じような方法で提供していてもいずれ淘汰される。自身がお客さまに提供できる真のセールポイントを見極める。自社には何でもないことだが、他社にはなかなかできないことは何か。自社の本当の強みを探る。
5 方向(テーマ)が決まったら、まずは大胆な発想してみる。
質は量から生まれる。できるかどうかを先に考えずに、拡散思考でたくさんのアイデアを出すところからはじめる。
6 目に見えない〝手ごたえ〟を図る。
「こんなもんだろう」という漠然として感覚でことを進めない。お客さまの視点で、必然性を肌感覚で感じ取る。
7 事業検証するという慎重さ、周到な準備が必然。
プロトタイプをつくって、何度もテストマーケティングを繰り返す。
8 PDCAを回して、回して、回す!最初からお金をかけすぎない。
9 知恵は知識と経験の蓄積から生まれる。
世の中の生の声を聴く機会を多く持つ。好奇心を持って、いろいろな情報に触れ、人と会い、常に外と接触して学習を欠かさない。
10 経営資源の中でも特に大切なのはネットワーク
良い情報は信頼している人が運んできてくれる。信頼が全て。どれ位の人と信頼が築けているか?一朝一夕には作れない。日々出会う人を大切にする。
11 事業資金が調達できないのは、こちらに何かたりないから。
12 正直であること
不誠実な取引は言語道断。その時はよくてもいつかは化けの皮がはがれる。正直であることがすべての根幹。
この法則は、すいた経営革新支援センターの佐藤雅一氏から学びました。
(出所:第19回吹田市起業家交流会「事業成功の12の法則」平成28年9月6日)
※ 左がすいた経営革新支援センター長の佐藤雅一氏
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初夏の1日を元気にお過ごしください!
月曜日は「開業のための基礎知識」~初めて開業する方に、必要な準備や基礎知識を税理士からお伝えしています。
「開業のための基礎知識」ブログ記事は
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事業計画(創業計画書)の立て方
③ 事業内容の確認とは、ビジネスモデルのグランドデザインを行うこと。事業継続後、何度でも見直します。
④ 販売・仕入・資金計画、このうち販売計画は経営戦略の最重要項目です。
開業前に知っておきたい創業融資の知識創業時の資金調達は、次のとおりです。
③ 日本政策金融公庫 <新企業育成貸付> 新規開業資金とは。
④ 日本政策金融公庫 <新企業育成貸付> 女性・若者・シニア起業家支援資金とは。
⑤ 日本政策金融公庫 <新企業育成貸付> 中小企業経営力強化資金とは。
事業開始前に知っておきたい経理と消費税の基礎知識は、次のとおりです。
⑤ 確定申告書を作成、場合によっては税理士への依頼を考える。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
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