前受金処理した取引について、後日、請求管理機能を使って請求書・納品書・領収書を送付する場合 ~ クラウド会計freee[206]
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「経理・会計」の記事です。
今回は
前受金処理した取引で、後日、請求管理機能を使って請求書・納品書・領収書を送付する場合は相殺処理が必要となります
を紹介します。
請求書を作成・発行すると、freeeでは自動で次の仕訳が登録されるようになっています
たとえば、請求書300,000円を発行した場合、自動で次の仕訳が登録されます。
(売掛金)300,000 (売上)300,000
これは次の理由によるものです
請求書の送付状況を管理する「ステータス」と債権回収状況を管理する「入金状況」が連携しています。さらに「入金状況」は「取引」にも連携しているからです。
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(出所:freee会計活用ガイドブック 2021年9月版)
普段は、請求書・納付書などを送付してから入金していただくという処理が通常ですので問題はありません。
一方、入金を確認してから(前受金処理)、商品を製作するという注文生産の方の場合、困った問題がおきます
たとえば
11/1 入金を確認した。前受金を次のように登録した。
(普通預金)300,000 (前受金)300,000
11/30 商品を発送し売上を計上した。freeeの取引画面から、納品書、領収書、請求書を作成した。
① 次の仕訳(取引)が自動で登録されます
(売掛金)300,000 (売上)300,000
② 次の相殺の仕訳を忘れずに手動でその都度、登録する必要があります。
(前受金)300,000 (売掛金)300,000
<参考>
今回のケース。freeeアドバイザーサポートに照会しましたが、次のようにその都度、相殺仕訳が必要のようです。
ご担当者様
お世話になっております。
freeeアドバイザーサポートで御座います。
メールにてお問い合わせいただきありがとうございます。
以下、引用にて失礼いたします。
質問1
請求書を作成すると、freeeでは自動で次の仕訳が登録されるようになっていますか?
(売掛金)300,000 (売上)300,000
(前受金)300,000 (売掛金)300,000 の仕訳をしてその都度前受金を相殺している。
→はい。そちらのご認識で相違ございません。freeeの請求書の仕様上、「前受金」での自動処理は非対応となっております。
質問2
freeeの取引画面から、納品書、領収書、請求書(いずれも11/30日付で問題なし)を作成すると同時に次の仕訳を登録する効率的な方法を教えていただけないでしょうか。
(前受金)300,000 (売上)300,000
→大変恐れ入りますが、上述の通り請求書の仕様上「前受金」を使用した管理を行うことが出来ません。
したがって、「前受金/売上高」の仕訳を自動計上するといった操作が出来かねてしまいます。
請求書から計上した内容を前受金で処理いただく場合は、「質問1」にて確認いただいている方法にて相殺いただくしかございません。
ご意向に沿うことが出来ず誠に申し訳ございません。
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(ピーター F.ドラッカー)
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