銀行口座の残高の不一致を修正します。おもな不一致の原因は7つです。 ~ クラウド会計freee[83]
土曜日は「創業者のクラウド会計」です。
クラウド会計を活用し、会計データを整理し、効率的に記帳をすることをおすすめしています。
今回は
“銀行口座の残高の不一致を修正します。おもな不一致の原因は7つです。”
を紹介します。
会計freeeでは、銀行口座の残高といった場合にはふたつあります。
ひとつは「登録残高」です。帳簿残高のことです。
登録し記帳された金額から算出したfreeeの会計帳簿上の残高のことです。
もうひとつは「同期残高」です。通帳残高のことです。
同期機能で銀行からfreeeに取得した明細の最終残高のことです。
同期で明細の取得をしても明細から取引登録がされなければ、この2つの残高は一致しません。
会計では「登録残高」=「同期残高」となっていることが必要です
残高のズレの原因を確認するには、次の手順で確認します。(同期している場合)
①「タイムライン」で残高ズレの発生箇所を確認します。
②対象の口座で絞り込んだ「現預金レポート」と通帳を照らし合わせながら修正します。
タイムラインで同期履歴と帳簿への登録履歴を比較します。
口座の詳細画面にある「タイムライン」機能を活用します。いつ、どのように、ズレが発生したのかを確認できます。
タイムラインは、「口座」→「口座の一覧」→確認したい口座の行をクリック→「タイムライン」タブを選択します。
タイムラインでは、最後に同期した時点の「同期残高」が左に、freeeに記帳した金額の合計「登録残高」が右に表示されています。
最初にズレが発生した月を選択し、さらにズレが発生した日を選択します。ズレが発生した明細や取引の詳細を表示します。
表示された明細や取引をクリックすると詳細を確認・編集できる画面が開きます。ズレを修正します。
次の7つがおもな不一致の原因となります。
①取引や口座振替が正しく登録されていないケース。登録もれ
「タイムライン」と「現預金レポート」の両方で残高の推移を確認します。取引や口座振替に登録もれがないかを確認します。
とくに次のケースで登録もれがないかを確認します。
■freeeに登録している口座にプライベートの入出金が取り込まれた場合、その明細を「無視」している。
■「現金を引き出した・預け入れた場合」、「クレジットカードの引き落としが発生した場合」、「銀行同士で資金を移動した場合」に「口座振替」を登録していない。
■同期している銀行同士で口座振替をした場合に、片方の明細を無視していない。片方を無視する必要があります。
②開始残高が正しく設定していないケース
freeeの利用が1年目の場合は、開始残高(freeeを利用する最初の年度の期首残高)を設定する必要があります。
開始残高が未設定または間違っていると、正しい残高になりません。
③取引を重複して登録しているケース
次のように手動で取引を登録している場合に発生します。
■「自動で経理」で取引を登録し、同じ取引を手動でも登録している。
■請求書を作成した際に自動登録された取引と、同じ取引を手動でも登録している。
■同じ取引をふたつ手動で登録している。
④未来日付で取引や決済を登録しているケース
取引の決済情報や口座振替を手動で登録した際に、決済日を誤って未来日付にしている。
⑤同じ日付の明細の順番が前後しているケース
口座の明細を取得している場合、同じ日付の明細の順番が前後している場合があります。
最も期末に近い日付でその現象が発生していると、タイムラインなどで末日だけ残高が不一致になっているケースの場合で、「現預金レポート」では残高が一致しているときは、実際には残高は一致していることになります。
登録内容の修正は不要です。
⑥取得できていない明細があるケース
銀行口座は、明細の照会期間に上限があります。そのため、過去にさかのぼって取得できる明細は期間が限られています。
同期エラーが明細照会期間を超えて発生したままになっていた場合、一部の明細が取得できていない可能性があります。
⑦明細を「無視」しているケース
「自動で経理」画面で、明細の「×」ボタンを選択→「間違って登録された明細なので無視する」を選択した場合、その明細は「無視」されています。
「無視」された明細は「自動で経理」や「明細の一覧」画面から除外されます。登録されるべき取引や口座振替が登録されないまま時間が経過してしまう可能性があります。
この場合、登録できなかった金額分のズレが発生することがあります。
明細を無視するのは、明細が間違っている場合と銀行間の口座振替をした場合です。
(出所:freeeヘルプセンターマニュアル)
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
向暑の1日を元気にお過ごしください。
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月曜日は「開業のための基礎知識」~初めて開業する方に、必要な準備や基礎知識を税理士からお伝えしています。
「開業のための基礎知識」ブログ記事は
http://www.y-itax.com/category/kaigyo/
クラウド会計freee【パート2】
52 クレジットカードを利用した場合の記帳 その2 「支払った内容を登録します」
53 クレジットカードを利用した場合の記帳 その3「銀行口座の引き落としを登録」
58 個人事業主の場合、売上が源泉徴収の対象となる報酬などの取引登録のしかた
59 キャッシングやカードローンを利用した場合の登録のしかた
60 個人事業主などに源泉徴収の対象となる講師料などを支払ったときの登録のしかた
61 個人事業主などに源泉徴収の対象となる講師料などを支払ったときの登録(出金時のみ登録している場合)
62 銀行から受取利息の入金があったときの登録(記帳)について
65 「売上戻り高」・「仕入戻し高」を使用する場合の記帳方法
68 「前受金の記帳について」商品の注文時に内金を受け取ったときの処理
70 消費税申告義務が発生した場合、納付する消費税の課税方法を選択します
71 消費税の税区分の種類(課税・非課税・対象外)とその選択について
73 正しい消費税区分が選択できているかどうかは「消費税区分別表」を確認します
74 消費税区分を確認するための「消費税区分別表」の利用方法
76 消費税の確定申告および納付の登録・処理を行います。決算整理を含みます。
77 預金残高のズレを確認する「タイムライン」という機能は大変便利です
78 記帳内容をチェックする「記帳レビュー」機能の活用について
79 認定アドバイザーのみが活用できる「自動帳簿チェック」機能について
81 間違った登録を修正します。総勘定元帳の修正方法のポイント
82 登録済の取引の中から特定の取引を修正したい場合は、条件で絞り込みます
クラウド会計freee【パート1】
① 最初は違和感があります。「口座」「明細」「取引」などfreeeに出てくる用語
② 未決済と決済完了。未決済の取引の登録は自動で経理が使えません
③ freeeには補助科目がありません。代わりに「メモタグ」などの機能を利用します
④ 新設の法人が会計freeeを最初に利用する場合の初期設定
⑦ 開始残高に売掛金など債権債務がある場合とその後の振替処理
⑧ 現金取引の処理方法。CSVで利用明細を用意して取り込みます
⑫ 「取引」を3つに区分します。「収入取引」「支出取引」「口座振替」
⑭ 銀行口座・クレジットカードを同期する際に注意したい3つのポイント
⑮ クレジットカードの利用明細を取り込む際のチェックポイント
⑱ 手動で銀行やカードの明細を取り込みます「明細アップロード」
⑲ freeeに登録した銀行口座などの同期がうまくできない場合
㉖ Square(スクエア) 売上データを取り込む場合【具体例】
㉘ 領収書などの紙のデータをファイルボックスに取り込み、取引登録できます
㉙ 領収書をファイルボックスに取り込んだ後、原本の保管はどうしますか?
㉚ レシートをファイルボックスに取り込んだあと、取引登録をします
㉛ 給与と役員報酬の支払の記帳は、取引テンプレートを活用します
㉞ 「給与支払の登録」頻度の高い会計処理です。手動で複数行の取引を登録します
㊱ 未決済取引の登録後、回収・支払があれば「決済を登録」します
㊲ 未決済取引の決済登録で、取引金額と入出金額が異なるケースの登録方法
㊳ 「自動で経理」から未決済取引と取得明細をマッチングさせます
㊴ デザイナーなど個人事業主が、源泉徴収される入金があった場合の「消し込み」
㊷ 未決済取引の消し込み金額に対して入金額が過少な場合の記帳
㊻ 現金の預金への預け入れで、「自動で経理」から記帳するときに注意すること
㊼ 大量のレシート類を、効率的に連続取引登録する記帳方法について
㊽ 取引と口座振替のインポートにより、一括登録することができます
㊾ プライベートの支払いや生活費を支払った場合の記帳について
㊾ プライベートの支払いや生活費を支払った場合の記帳について
㊿ 役員個人の財布から、会社の事業経費を支払った場合の記帳について
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」
・火曜日は「介護事業」
・水曜日は「消費税」
・木曜日は「知っておきたい法人節税策の基礎知識」
・金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税」
・土曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」
・日曜日は、テーマを決めずに書いています。
免責
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