災害を受けた個人が知っておきたい税金の負担が軽くなる仕組み ~ 「雑損控除」①
18年6月に大阪府北部地震、9月に台風第21号があり私の住む北摂地域において大きな災害が発生しています。
そうした中で、所得税の確定申告において、災害等により被害を受けた際に所得税の負担が軽減される仕組みが2つあります。
「雑損控除」の適用または「災害減免法」の適用を受けることができます
ただし、所得税法の雑損控除の適用を受けるか、災害減免法による減免をうけるかは、どちらか一方を選択して適用を受けることになります。
どちらを受けるかはよく検討して選択することになります。
このうち、災害減免法よりも雑損控除の適用要件がゆるやかです
①雑損控除には合計所得金額のルールがありません。
②雑損控除には被害の程度のルールがありません。
③雑損控除は3年間の繰越控除が可能なケースがあります。
「雑損控除」とは(ざっくりと)
災害または盗難もしくは横領によって、資産について損害を受けた場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。
雑損控除のポイントは次の3つです。
①対象となる損害を受けた資産は次のものです
■自己の有する資産
■自己と生計を一にする配偶者やその他の親族で、その年の総所得金額等38万円以下(令和2年分以降は48万円以下)の方が有する資産
②次の資産は対象になりませんので注意します
生活に通常必要でない資産、棚卸資産または事業用固定資産は対象になりません。
生活に通常必要でない資産とは
■別荘など趣味、娯楽、保養または観賞の目的で保有する不動産
■趣味・娯楽等で保有する不動産以外の資産(ゴルフ会員権など)
■貴金属や書画、骨董など1個または1組の価額が30万円超のものなど
これらは雑損控除の対象になりません。
③3年間の繰越控除が可能です
控除しきれなかった雜損失の金額は、損失の生じた年分以後連続して確定申告書を提出するなど要件を満たせば3年間繰越控除が可能なケースがあります。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
冬の1日を元気にお過ごしください。
確定申告で間違いやすい項目
① 妻が契約者になっている生命保険の保険料、生命保険料控除の対象となりますか?
② 事業を始めた個人が、青色事業専従者に給与を支払うこととなった時の手続き
③ 事業を始めた個人が、開業準備期間中に支出した費用(開業費)
④ 年末、年内に納品した分で未請求の売掛金の記帳を忘れずに【決算】
⑤ プライベート用と事業用の混ざった支出のうち、いくらが必要経費で落とせるのか?
⑥ 中古車を購入しプライベートで使っていたが、車を事業に使った(転用)場合の減価償却費の計算
⑦ パートやアルバイトなど。2か所以上から給与をもらっている方の確定申告
⑧ 令和元年10月から変更されている「住宅ローン控除」の控除期間
⑨ 単身児童扶養者とは?「令和2年分給与所得者の扶養控除等申告書」
⑩ 確定申告や年末調整で16歳未満の扶養親族を記載する理由とは
土曜日の「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」は休みました。
個人の確定申告について、次の記事を参考にしてください
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