租税条約に基づき課税の免除を受ける給与等がある場合の「給与所得の源泉徴収票」の記載について ~ 定額減税(その60)
定額減税の記事を掲載します。
居住者であり、扶養控除等申告書を提出している外国人技能実習生については定額減税の対象となります。その記載は?
を紹介します。
たとえば
Q:
「学生、事業修習者等の免税」のように租税条約に基づき課税の免除を受ける給与等がある場合には、「給与所得の源泉徴収票」の「摘要」欄にその旨を記載することとされています。
具体的にどのように記載するのでしょうか?
A:
1 「給与所得の源泉徴収票」の「摘要」欄には、免税対象額および該当条項(日○租税条約○○条該当)と記載(書面作成の場合は赤書き)します。
2 また、「支払金額」欄には免税対象額を含めて記載します。
3 「給与所得の源泉徴収票」は、居住者に対し国内において給与等の支払をする者が提出することとされています。
4 居住者とは、国内に住所を有し、または現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をいいます。外国人であっても1年以上居所を有する場合には居住者となり、それらの者に対し国内において給与等の支払をする場合には、源泉徴収票の提出が必要になります。
5 そのため、租税条約上我が国において「教授等の免税」や「学生、事業修習者等の免税」の対象となる給与等の支払をする場合であっても、その給与等が居住者に対するものである場合には、源泉徴収票の提出が必要となります
6 この場合、「給与所得の源泉徴収票」の「支払を受ける者」の「住所または居所」欄には、その者から提出された租税条約に関する届出書を基にして、外国における住所を記載します。また、「支払金額」欄には免税対象額も含めて記載し、「摘要」欄に免税対象額及び該当条項(日○租税条約○○条該当)と記載(書面作成の場合は赤書き)します。
一方 定額減税の記載の方法は
Q:
居住者であり、扶養控除等申告書を提出している外国人技能実習生について、租税条約の届出書の提出があり源泉徴収税額が「0円」となる場合の源泉徴収票には、定額減税額等をどのように記載しますか?
A:
1 年末調整の対象となる給与所得者については、源泉徴収票への定額減税額等の記載が必要です。
2 居住者であり、扶養控除等申告書を提出している外国人技能実習生については定額減税の対象となるため、「給与所得の源泉徴収票」の「 摘要 」欄には、「源泉徴収時所得税 減税 控除済額0円、控除外額30,000 円」と記載します。
(出所:国税庁 質疑応答事例 定額減税Q&A10-3)
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(ピーター F.ドラッカー)
立冬の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
消費税の記事はお休みしました。
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