「年調減税事務」について源泉徴収簿を使用する場合の記載について ~ 定額減税(その18)
定額減税の記事を掲載します
年調減税額の控除をする際の源泉徴収簿の記載の仕方について
を紹介します。
年調減税事務の手順は、ざっくりとは次のとおりです
手順1 対象者を確認する。
手順2 年調減税額を計算する。
手順3 年調減税額を控除する。
「手順3 年調減税額を控除する」の作業の際に、源泉徴収簿を使用する場合の記載は次のとおりです
1 令和6年分源泉徴収簿の余⽩に「㉔-2」として、年調減税額を記載します。
2 余白に「㉔-3」として、「年調所得税額㉔」欄の⾦額から「㉔-2」(年調減税額)を控除した残額を記載します。
3 「㉔-3」に102.1%を乗じて、「年調年税額㉕」欄に記入します(100 円未満の端数は切り捨てます。)。
次のとおりです
一方、源泉徴収票の記載については次のとおりとなります
年末調整終了後に作成する「給与所得の源泉徴収票」には、その「摘要」欄に、実際に控除した年調減税額を「源泉徴収時所得税減税控除済額×××円」と記載します。
年調減税額のうち年調所得税額から控除しきれなかった⾦額を「控除外額×××円」(「控除しきれなかった金額がない場合は「控除外額0円」」と記載します。
次のとおりです
合計所得⾦額が1,000 万円超である居住者の同一生計配偶者(「非控除対象配偶者」といいます)分を年調減税額の計算に含めた場合には、さらに「非控除対象配偶者減税有」と記載します
次のとおりです
非控除対象配偶者を有する方で、その同一生計配偶者が障害者などに該当する場合、「給与所得の源泉徴収票」の「摘要」欄には、同一生計配偶者の氏名および同一生計配偶者である旨を記載することとされています。この場合にその非控除対象配偶者分を年調減税額の計算に含めたときは、「減税有」の追記で問題ありません
次のとおりです
(出所:「給与等の源泉徴収事務に係る令和6年分所得税の定額減税のしかたと留意点」令和6年3月5日国税庁課税部法人課税部 資料50~52頁)
<参考> 定額減税額の記事
→ 「手順1 控除対象者の確認」と「手順2 各人別控除事績簿の作成」 (その3)
→ 「手順3 月次減税額の計算について (その4)
→ 「手順3 月次減税額の計算について」居住者である扶養親族の確認(その5)
→ 「手順4 給与等支払時の控除」について(その6)
→ 「手順5 控除後の事務」(その7)
→ 年金を受ける人は月次定額減税の「控除対象者」になりますか?(その8)
→ 「源泉控除対象配偶者」で注意したいポイントは2つ(その9)
→ 「源泉控除対象配偶者」として記載していません。妻が障がい者のケース(その10)
→ 16歳未満の扶養親族を扶養控除等申告書に記載していない従業員(その11)
→ 「7月に子どもが生まれた場合」「4月に母親がなくなった場合」(その12)
→ 月次減税の対象となる給与などその対象となるものの範囲(その13)
→ 年末調整の際に年調減税額にもとづき年間の所得税額との精算をします(その14)
→ 「年調減税事務」の手順のうち「手順1対象者を確認する」とは?(その15)
→ 「年調減税事務」の手順のうち「手順2 年調減税額を計算する」とは?(その16)
→ 「年調減税事務」のうち「手順3 年調減税額を控除するとは」?(その17)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
春の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
トップの画像は、京都の「笹屋守栄」さんの『光る窓』
京都府立堂本印象美術館特注の特製羊羹です。
今日は消費税の記事はお休みしました。
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・「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」
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