「個人の確定申告書の提出先(納税地)」と「納税地異動の手続の見直し」 ~ 確定申告で間違えやすい項目
個人の税金の記事を掲載します。
今回は
所得税の確定申告書は提出時の納税地を所轄する税務署長に提出することになっていますが、納税地の異動があった場合は?
紹介します。
納税地とは
一般的には住所地になります。つまり、国内に住所がある人は、その住所地が納税地になります。住所とは、生活の本拠のことです。生活の本拠かどうかは客観的事実によって判定されます。
<参考>
国内に住所がなくて居所がある人は、その居所地が納税地になります。
一般的に居所とは、相当期間継続して居住しているものの、その場所との結びつきが住所ほど密接でないもの、すなわち、そこがその者の生活の本拠であるというまでには至らない場所をいうものとされています。
住所とは別に事業所がある場合
国内に住所がある人が、その住所の他に事業所などがある場合には、住所地に代えてその事業所などの所在地を納税地にすることができます。納税地の特例といいます。
納税地の特例を受けようとする人は
本来の納税地を所轄する税務署長に、納税地の特例を受けたい旨の届出書(「所得税・消費税の納税地の異動または変更に関する届出書」)を提出することになっています。
つまり「所得税・消費税の納税地の異動または変更に関する届出書」とは
転居により納税地に異動があった場合、住所を有する方がその住所地に代えて事業所の所在地を納税地とする場合、逆に、事業所の所在地を納税地としていた方がその納税地に代えて住所地を納税地とする場合の手続です。
しかし
令和5年1月1日以降の納税地の異動または変更については、「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書」の提出が不要になります
すなわち
令和5年1月1日から、変更後および異動後の納税地については、提出された確定申告書などに記載された内容や住民基本台帳ネットワークシステムを通じて納税義務者の住民票情報から、税務署側でその情報を把握することになっています。
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
冬の1日、元気にお過ごしくださいね!
【編集後記】
火曜日の「消費税」の記事はお休みしました。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「創業者のクラウド会計」または「電子帳簿保存法の改正」
・火曜日~木曜日は「消費税」
・金曜日と土曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税」
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