マイホームを売った時、売却代金から差し引く「取得費」を計算する必要があります。
マイホームを売却する場合には、不動産の取得費を差し引きます。
今回はその取得費の考え方を紹介します。
月曜日は、所有後にマイホームを売ったときなどに税金で損をしないために、マイホームを中心とする不動産の売却の際の税金について紹介しています。
土地・建物を売却した場合は、その譲渡所得の計算を次のようになります。(ざっくりと)
売却代金- 売却した不動産の取得費- 譲渡費用- 特別控除= 譲渡所得の金額
売却した不動産の取得費とは
原則は、次の①の「実際の取得費」です。なお、②の概算の取得費の方が大きい金額であれば、いずれかのうち大きな金額の方を、取得費とすることができます。取得費は大きい方が有利です。
① 実額の取得費
売却した土地・建物の購入金額に、購入の際に支払った仲介手数料、相続登記費用などが含まれます。建物の取得費は、減価償却費を控除します。
② 概算の取得費
譲渡収入金額×5%
マイホームの実額取得費を計算する場合に、取得費に含まれるものを紹介します。
【土地の取得費となるものは次のとおりです】
① 購入代金
② 土地上の古い建物の購入代金およびその取り壊し費用
③ 整地、埋め立て、地盛り、下水道、擁壁工事費用など
④ 購入の際の仲介手数料
⑤ 不動産取得税
⑥ 登録免許税、登記手数料
⑦ 売買契約書印紙代
⑧ 借入金利息(借入日~使用開始日までの期間に対応する支払利息)
⑨ ⑧の借入金契約書印紙代
⑩ ローン事務手数料
⑪ ローン保証料(借入日~使用開始日までの期間に対応する保証料)
⑫ ローン保証事務手数料
⑬ 団体信用生命保険料(借入日~使用開始日までの期間に対応する保険料)
⑭ 抵当権設定の登録免許税、登記手数料
⑮ 固定資産税・都市計画税の精算金
【建物の取得費となるものは次のとおりです】
① 建築費または購入代金(設計費用など)
② 設計変更費用
③ 増改築のリフォーム費用
④ 土地の④~⑮に同じ
⑤ エアコン・給湯設備等で建物に付属する設備
マイホームの売買代金は大きく、課税される所得税も大きくなります。また制度は複雑です。税のプロフェッショナルの税理士でも、特例の要件や手続きを入念に調べて、お尋ねの案件を念査します。
マイホームを購入・売却される方は、事前に専門家に相談されることをおすすめします。
マイホームの税金に関してご心配の方は、電話やメールでお気軽にご相談ください(初回は無料です)。まるごと話せる税理士です。
月・水・金は次のとおり税務の記事を
月曜日は「マイホームの税金の手引き」
・「マイホームを売却する際の取得日と譲渡日は、こうして考えてください」はこちら(10/9)
・「短期?長期?土地・建物の所有期間にご注意ください」はこちら(10/2)
・「マイホームを売却した時に、土地等の所有期間にご注意ください」はこちら(9/25)
水曜日は「同族会社とその役員との取引」
金曜日は「いざそのときにあわてないための相続税や贈与税に関する知識」
日曜日は「2018年3月申告用の所得税確定申告の手引き」
火・木・土曜日は、「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」として、記事を紹介しています。
「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」は、ケアビジネスに関心がある方やこれから介護事業の経営に取り組まれようと考えられている方を対象に、介護事業に関する基本的で重要な事項を紹介する内容にしていきます。
最近の火・木曜日の介護事業の基礎知識バージョンアップ編」の記事は次のとおりです。
・「ヘルスケアサービス事業の創出が難しい理由(志水武史氏)」はこちら(10/12)
・「なぜ、ヘルスケアサービス事業創出なのか?(志水武史氏)」はこちら(10/10)
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