来年、2022年1月からの確定申告でデータの自動取込ができるもの(地震保険料、医療費支払額、寄付金額)と税務行政のデジタル・トランスフォーメーション ~ 確定申告で間違いやすい項目
今回は
6月11日に国税庁から「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション」が公表されています。確定申告(必要なデータの自動取込等)の工程表も。
紹介します。
資料は28頁あります。
「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会(将来構想)」として、構想が作成されています。
その中で、興味をもって読んだ部分は確定申告(必要なデータの自動取込等)の工程表です。
次のとおりです
(出所:国税庁資料)
新しく2022年1月から自動で取込が予定されているものが所得控除で次のものです。
■ 地震保険料控除
→ 保険料支払額(損害保険会社から取込)
■ 医療費控除
→ 医療費支払額(審査支払機関から取込)
■ 寄付金控除
→ ふるさと納税 寄附金額(仲介業者から取込)
さらに「給与の源泉徴収票」の取り扱いは
次のようなことが予定されています。
■ 2022年1月以降、「給与の源泉徴収票」がクラウドに保存する方式による提出が可能となります。
■ 確定申告書等作成コーナーでスマートフォンによる源泉徴収票(紙)を読み取ることにより金額などを自動入力できるようになります。
一方、会計ソフト会社の弥生株式会社の先日のカンファレンスでは
デジタルを前提とした年末調整の将来像として、年末に業務が発生しない制度そのものの見直しが発表されています。
次のようなイメージです。
(出所:弥生㈱カンファレンス)
つまり、過不足額の精算なしの年始調整で終わるというものです。
これは、デジタル化&リアルタイム処理をすることにより、源泉徴収制度のそのものを見直すというものです。
このように、デジタル・トランスフォーメーションというものは、制度の見直しとともに行うものだと考えます。
デジタル・トランスフォーメーションにより、業務効率化を目指すということは間接的なことであって、制度そのもののを見直すとともに、納税者の利便性や申告納税制度への納税者の理解を深めるために行われることが必要だと考えます。
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