中小企業の場合、銀行は経営者と企業を一体として判断します ~ 経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方②
中小企業の資金調達に役立つよう、中小企業が銀行から高く評価されるためのヒントを、金融庁が作成した中小企業融資編を参考にして、その考え方を紹介していきます。
「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」は、銀行が中小企業に融資を行うにあたって、その企業をどう評価するのか?
その視点となるポイントを分かりやすく解説しています。
銀行のこうした視点を理解することにより、銀行はいかに企業を評価するか?評価を上げて資金調達を有利にする方法を把握することをおすすめします。
今回のポイントは
「中小企業の場合、銀行は経営者と企業を一体として判断します」
です。
つまり、代表者等が企業を支援する意思がある場合には、代表者の預金や不動産等の財産を、企業の返済能力に加えて判断するということです。
代表者に支援意思があれば、保証人になっていなくても問題はありません。
たとえば、ある不動産業者の事例を見ますと
不動産業者(債務者)の概況
■不動産業者B社、借入金残高180,000,000円
■不動産仲介、賃貸、戸建分譲の事業を展開しています。
おもな財務状況
①景気低迷により仲介物件や戸建分譲が減少しています。
②売上は下落傾向で、毎期赤字計上しています。
②分譲計画の失敗により塩漬けとなっている土地が多額の含み損を抱えています。実質債務超過になっています。
現況と今後の状況
→ 代表者が個人預金から返済を行っています。
→ 代表者は、土地の不動産および家族預金を実質債務超過額よりも多く保有しています。
→ 代表者はこれらの資産を提供する覚悟があります。
銀行の評価のポイント
代表者が企業の実質債務超過相当額を上回る個人資産を保有しており、その資産を提供する意思が確認されています。また、個人資産から返済を行っています。
したがって、経営破綻に陥る可能性は高くないと評価されています。
代表者の資産について
代表者の資産の有無のみならず、負債や代表者個人の収支状況は重要なものとなります。
たとえば、確定申告書や資産の登記簿謄本、金融機関やローン会社等の抵当権の設定などが精査されます。
そのうえで、代表者に今後の正常返済を履行するための十分な返済余力、資産余力があるならば問題ないことになります。
ようするに
代表者等が企業を支援する意思がある場合には、代表者等の預金や不動産等の財産も、企業の返済能力に加えて評価されるということです。
Every day is a new day!
冬の1日を元気にお過ごしください。
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経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方
銀行はいかに企業を評価するか?評価を上げて資金調達を有利にする方法
経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方
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④ 売上総利益は率をチェックしましょう。大切なことが分かります。
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⑫ PLの中の5つの利益のうち、4つめの利益が税引前当期純利益
⑬ 5つめの利益が当期純利益。会社が1年間で得た最終的な利益です。
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㉜ 創業者の9割は決算書を見ていない。はじめての決算書6つのチェックポイント
㊲ 月次試算表のチェック方法① 現預金の残高からチェックします
㊳ 月次試算表のチェック方法② 次に利益剰余金と売掛金
㊴ 月次試算表のチェック方法③ 棚卸資産と貸付金
㊵ 月次試算表のチェック方法④ 負債科目の買掛金と未払金
㊶ 月次試算表のチェック方法⑤ キャッシュフローをつかむ
㊷ 月次試算表のチェック方法⑥ 損益計算書のチェックポイント
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㊹ 借入金の返済額のうち元金は、損益計算書に計上されません!
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会計超理解ハンドブック(No1~No17)
② 財務三表とは?
⑨ 減価償却費って何ですか?
⑪ 決算書はどう読むか?貸借対照表のチェックポイントは純資産です。
⑬ C/F計算書のチェックポイントは「営業キャッシュフロー」です。
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