介護会計で大切なのは「会計の区分」です。その処理ルールは4つあります。
土曜日は「介護事業者のための会計ハンドブック」として、経営に必要な会計を紹介しています。今回は8回目です。
「会計」と言っていますが、要するに「お金の管理」です。
領収書を整理したり、伝票をつくったりすることは、会社にとって必要なことですが、経営者にとって大切なことは、「お金の動きを通して会社の状態を把握し、経営をコントロールする。(「起業の技術」浜口孝則:かんき出版)」ことです。
会計ルールを定めた通知が、平成13年3月28日付け老振発第18号「介護保険の給付対象事業における会計の区分について」です。
(このルールは平成24年3月30日付老振発0330第1号で、一部改正されています)
介護サービス事業別に算出、表示することが求められています。
それぞれの法人に適用される会計基準等によって、作成された計算書類の数値を介護サービス事業別に算出、表示することが求められています。
そのための会計処理方法の仕組みは様々なものが考えられます。
通知は4つの会計処理ルールを示しています。
法人の会計事務の負担を考慮しつつ、運営基準の求める内容を満たす適切な会計処理方法の例として、『A会計単位分割方式』、『B本支店会計方式』、『C部門補助科目方式』、『D区分表方式』の各方式があります。
紹介しますと(Aが一番複雑で、以下順に簡便な会計処理ルールとなっています)
A 会計単位分割方式
帳 簿 … 事業所別かつサービス事業別に作成
貸借対照表 … 事業所別に作成
損益計算書 … 事業所別に作成
B 会計単位分割方式
帳 簿 … 事業所別かつサービス事業別に作成
貸借対照表 … 事業所別に作成(ただし、資本の部は分離しない)
損益計算書 … 事業所別に作成
C 部門補助科目方式
帳 簿 … サービス事業別に作成(補助コードにより集計)
貸借対照表 … 会社全体で作成
損益計算書 … サービス事業別に作成
D 部門補助科目方式
帳 簿 … サービス事業別に作成(配分表によって按分)
貸借対照表 … 会社全体で作成
損益計算書 … サービス事業別に配分表によって按分
介護事業において会計の区分が重要とされる理由は、行政において介護保険料や報酬の算定の基礎データとして公益性や効率性を判断するためです。
しかし、サービスごとの会計の区分は、継続的に介護サービスを提供するための適正な経営管理に必須のことだと考えます。経営実態に応じた会計処理ルールを導入することは大切です。
会計の区分の検討にあたっては、事前に専門家に相談されることをおすすめします。
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