銀行からの借入金の形態「手形貸付」「証書貸付」「当座貸越契約」について ~ 中小企業の「決算書」の読み方[42]
「経理・会計」の記事です。
今回は
資金使途と銀行からの融資の種類「手形貸付」「証書貸付」「当座貸越契約」について
を紹介します。
借り入れる側から考えると、資金使途は2つです。運転資金と設備資金です
運転資金とは、売上を上げるために必要な仕入れや給料の支払いにあてるため事業の運営に必要な資金です。事業の拡大とともに必要な運転資金は増加します。
<参考>
一方、設備資金とは機械装置や車両の資産を購入するために必要な資金です。設備資金については、購入しようとする機械などの見積書などのエビデンスが必要です。
運転資金で借りたら運転資金として使用、設備資金として借りたら設備投資に使わなければなりません。
一方、貸し手側の銀行の融資は、ざっくりと「手形貸付」「証書貸付」「当座貸越契約」の3種類です
1 手形貸付とは
短期の融資に使われます。つまり、運転資金などに手形資金が使われます。
証書のかわりに手形が使われます。
一般的には利息は、融資の際に一括で差し引かれる形で支払います。
メリットは、毎月の返済がないので資金繰りは楽になります。
<参考>
2 証書貸付とは
長期資金の融資に使われます。設備資金や創業時の資金の融資に使われます。
通常は分割で、元金と利息を返済します。
3 当座貸越契約とは
銀行と極度額(融資の限度額)を設定して、通常1年の期間を定めて、極度額の範囲内で出し入れ自由です。
個人の総合口座のイメージです。極度額に応じた手数料と残高に応じた利息を払います。毎月の返済がないので資金繰りは楽になります。
ただし、通常は所有する不動産に対して、銀行が根抵当権を設定します。
期限到来日には、銀行で審査が行われます。経営実績や返済状況に問題がなければ契約が更新できますが、自動的に更新されるわけではありません。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。
(ピーター F.ドラッカー)
冬の1日、元気にお過ごしくださいね。
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