キャッシュフローが厳しいなと感じたら固定長期適合率をチェックしましょう ~ 中小企業の「決算書」の読み方[38]
「経理・会計」の記事です。
今回は
固定長期適合率が100%を超えていませんか?超えている場合はその対策を考えましょう
を紹介します。
固定長期適合率とは
分子は固定資産を使用します。分母は固定負債と純資産です。
算式は次のとおりです。
《計算式》
固定資産 ÷ (固定負債+純資産) < 100%
図であらわすと次のようになります。
固定長期適合率とは、会社で長期にわたって使用される土地、建物、機械などの固定資産が返済の必要のない純資産と長期借入金などの長期の返済財源で、どのくらいまかなわれているかをみる指標です。
固定長期適合率は必ず100%でないと、キャッシュフローに問題が生じます。
つまり、固定資産を購入する源泉が、長期の借入または返済義務のない自己資本の範囲内で投資していないと、資金繰りが苦しくなってしまいます。
たとえば、貸借対照表が次のようになっている場合
短期借入金は1年以内に支払う債務です。このような短期の返済財源を使って固定資産を購入すると、どうしてもキャッシュフローに問題が生じます。
上のように固定長期適合率が100%を超えている場合は
次のような対策によりこの比率を100%以下に下げる必要があります。
■ 短期借入金を長期借入金に借り換える。
■ 売上増加により利益をあげ、短期借入金を返済して減少させる。
■ 固定資産を減らす。
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(ピーター F.ドラッカー)
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