自己資本比率の目標は30%程度を目安に。自己資本比率がマイナス表示される場合は債務超過です ~ 中小企業の「決算書」の読み方[20]
木曜日は「経理・会計」の記事です。
今回は
自己資本比率がマイナスだと債務超過の状態です。金融機関から融資を受けること困難になってきます
を紹介します。
財務指標はあくまでも参考とする指標です。
それらがすべてではありませんが、自社の現状を把握するには有用な情報となります。
自己資本比率とは
総資産のうちどの程度が自己資本でまかなわれているか示しています。
次のような算式で計算します。
純資産 ÷ 総資産× 100 = 自己資本比率(%)
自己資本比率が高いほど、その法人は返済不要の資本を元手に事業を行っているため、財務が安定します。
言い換えますと、自己資本比率が高ければ高いほど返済しなくて良い資本が潤沢にあるため、安全な会社といえます。
この自己資本比率に目配りが必要です。銀行はチェックしています。
一般的には30%とされています。
大企業で平均28%程度、中小企業で20%前後です。
自己資本比率がマイナス表示される場合は「債務超過」です
「債務超過」とは資産をすべて現金化しても負債を返しきれない状態のことです。
この状態を「債務超過」といいます。
貸借対照表であらわすと次のようなイメージです。
金融機関から融資を受けること困難になってきます
債務超過にならないようにすることが大切です。最低でも、債務超過になっても前期実績より悪化させないようにします。
そうするには、単純ですが、売上をあげて利益をあげることが重要になります。
<参考>
→ ひとくちに赤字といっても当期赤字や累積赤字、債務超過があります
小企業の業種別の自己資本比率は次のようになっています
出所は日本政策金融公庫の小企業の経営指標調査 指標は中央値
・ 情報通信業 13.8%(調査対象数 1,509社)
・ 運輸業 -0.2%(調査対象数 1,698社)
・ 卸売・小売業 0.2%(調査対象数 7,672社)
・ 飲食業、宿泊業 -4.5%(調査対象数 1,694社)
・ 医療、福祉業 10.3%(調査対象数 2,349社)
など
<参考>
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
初夏の1日を朗らかにお過ごしください。
【編集後記】
画像はナルトくん。徳島生まれだそうです。
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