自社の貸借対照表(B/S)は会社価値をあらわしています。純資産の合計がプラスになっていますか? ~ 簿記を勉強しなくても決算書がわかる[6]
経営者にとって必要な“会計”を紹介していきます。
中小企業の経営者が自社の決算書の見方を理解して、それを経営に活かせる考え方を紹介していきます。
「貸借対照表(B/S)は会社価値をあらわしています」
を紹介します、
会社の事業活動を、数字を使って表したのが決算書です。そのうち「貸借対照表」、「損益計算書」、「キャッシュフロー計算書」を財務3表といいます。
このうち今回紹介する貸借対照表は次のようなものです
貸借対照表(BS:ビーエス)とは
ビーエスは「Balance Sheet」を省略して、そう呼んでいます。
「バランス(Balance)」とは、預金や負債の「残高」のことです。バランスシートとは残高一覧表のことです。
貸借対照表とは、会社がお金を集めた方法と何に使ったが分かる「一覧表」です
下の図は貸借対照表です。大きな3つの箱を眺めてください(色の部分に注目してください)。
左側に一つの箱(緑の箱)、右側に二つの箱(ピンクの箱、薄いオレンジの箱)という大きな三つの箱に分かれていることをご確認ください。
集めた資金の投資・運用状況が分かる箱が「資産の部」
左側の緑色の一番大きな箱は「資産の部」です。ここには企業が集めたきたお金が、何にどれだけ投資されているかが記載されています。
企業がそのお金をどうやって集めてきたのかが分かる箱が「右側のふたつの箱」です
右上のピンク色の箱「負債の部」には、銀行などから集めた、いつかは返す必要があるお金が記載されます。「返す必要のあるお金=他人資本」があらわされます。
「純資産の部」とは
右下の薄いオレンジの箱「純資産の部」には、負債の部とは反対に返す必要のないお金「自己資本」があらわされています。その中身は、株主から集めた資本金や会社の稼いだ利益が利益剰余金として積み上げられます。
実際の貸借対照表は次のようなものです
貸借対照表が表している会社価値とは、「純資産の部」の数字です
たとえば、自社の貸借対照表の「純資産の合計」が、次のようなマイナスになっていれば、会社には価値はありません。
自社の決算書の純資産の部を見てください。
《参考》
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
向暑の1日を元気にお過ごしください。
創業者には、事業を着実に成長させるために、決算書の会計データを計器盤として利用することをおすすめしています。次のようなサービスを提供しています。
▶ 創業起業サポート 「創業者応援クラウド会計サービス」と「顧問相談クラウドサービス」
お伺いして、会計処理や税務の相談や提案などさせていただくサポートサービスを提供しています。
簿記を勉強しなくても決算書がわかる
[1] 貸借対照表は2期分を比較して現金の増減の原因を考えます
[2] 損益計算書で利益をあげ、貸借対照表の純資産に利益を貯め込む
[3] 貸借対照表と損益計算書が、会社の事業をあらわすとはどういうことか?
[4] 営業利益とは?会社が本業で稼いだ利益「営業利益」に注目しましょう!
[5] 「実態バランスシート」が「債務超過」になっていないか?が最大のポイントです
「中小企業」決算書の読み方入門
4 資金繰り表から見る、設備資金として借り入れることができる妥当な金額とは
6 決算書を受け取ったら、貸借対照表の資産の中身をチェックします
9 いつまで経っても回収されない売掛金。キャッシュフローを圧迫します
10 売掛金とは、売り上げたもののまだお金をもらっていない売上です
14 ひとくちに赤字といっても当期赤字や累積赤字、債務超過があります
15 貸借対照表の資産の価額は、資産価値の実態を反映していますか?
20 前払金と前払費用はどう違うのか?
21 貸借対照表の仮払金は資産に計上されていますが、中身は「費用」です
「会計」を紹介している記事はこちらです
ブログ記事はhttp://www.y-itax.com/category/keiri/
会計超理解ハンドブック(No1~No17)
② 財務三表とは?
⑨ 減価償却費って何ですか?
⑪ 決算書はどう読むか?貸借対照表のチェックポイントは純資産です。
⑬ C/F計算書のチェックポイントは「営業キャッシュフロー」です。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」
・火曜日は「介護事業」
・水曜日は「消費税」
・木曜日~日曜日はテーマを決めずに書いています。
免責
ブログ記事は、投稿時点での税法等に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。