損益計算書で利益をあげ、貸借対照表の純資産に利益を貯め込む。そして、利益から借入金を返済します ~ 簿記を勉強しなくても決算書がわかる[2]
経営者にとって必要な“会計”を紹介していきます。
中小企業の決算書の見方・考え方と会社の数字をざっくり理解して、借入や経営に活かせる会計の考え方を紹介していきます。
今回は
“貸借対照表の純資産に利益を貯め込むことは、内部留保を増やすこと。ここから借入金を返済します”
です。
内部留保とは、自分で稼いだ返済の必要のないお金です。利益をあげることは、自力で資金調達していることになります。
どういうことかといいますと、次の貸借対照表と損益計算書をみてください。
ふたつは利益でつながっています。
たとえば、上の図で
当期の貸借対照表の利益剰余金(40百万円)は、前期の利益剰余金(30百万円)から10百万円増えています。
この利益剰余金10百万円はどこからきたのか?
当期の損益計算書で計上した当期純利益(10百万円)が、前期の利益剰余金(30百万円)に加算されて、当期の利益剰余金(40百万円)になっています。
損益計算書の当期純利益と貸借対照表の利益剰余金はつながっています。
つまり
当期純利益が利益剰余金に貯め込まれて、貸借対照表の純資産(自己資本)が増えているわけです
資金調達ということからすると、銀行から借入をしてキャッシュが増加するのと、利益剰余金が増加するのは同じです。
しかし、銀行からの借入金は返済する必要(他人資本)があります。他人の“お金”です。
利益剰余金は返済する必要(自己資本)がありません。自分の“お金”です。
純資産に利益を貯め込むことは
言い換えれば、会社内部に利益を留保することになります。“内部留保”ともよばれています。
この内部留保は重要です。ここから借入金を返済することになります。
利益がないと借入金を返済することができません。
つまり、黒字でないと借入金を返済することはできません。
<参考>
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
春の1日を元気にお過ごしください。
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