12/17公表 税務行政DX(デジタル・トランスフォーメーション)構想の実現に向けた工程表について ~ こう考えています
「経理・会計」の記事です。
今回は
12/17公表 税務行政DX(デジタル・トランスフォーメーション)構想の実現に向けた工程表について
を紹介します。
6/11に国税庁が「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション」として「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会(将来構想)」を公表しています。
12/17には「税務行政DX~構想の実現に向けた工程表」を公表しています。
目指すところは、「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション=デジタルを活用した、国税に関する手続や業務の在り方の抜本的な見直し」です。
具体的には、次の3つです。26頁にわたって概略が紹介されています。
① 納税者の利便性の向上(利便性向上によるオンライン手続の促進)
② 課税・徴収の効率化・高度化
③ インフラ整備(現在のKSKシステムを次世代システムに)
その中で、気になった箇所は個人の確定申告のところです。次のとおりです
つまり、①の「納税者の利便性の向上(利便性向上によるオンライン手続の促進)」というのは、個人の確定申告(令和2年分申告2,249万人)への対応がメインになります。
個人の確定申告は依然として約45%の方が書面申告
自宅からのe-Taxがスタンダードになりましたが、他方で相談会場へ来場される方も一定数。「税金に詳しくない方や、デジタルに不慣れな方でも簡単に申告できるよう、申告用システムの使い勝手を改善」に取り組むということです。
確定申告を開始するための入口が分かりにくい
「国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーのほか、e-Taxやマイナポータル、チャットボットなど確定申告に関連するシステムが複数あり、どこから始めればよいか分かりにくい。」というのが現状です。
納税者の方は、年1回の操作です。ましてや、複雑な内容の確定申告にくわえて、操作も複雑であれば、毎年、大変だと思います。
対応は「利用者目線に立って複数システムの導線を整理。『確定申告』のWeb検索結果から、一連の手続がシームレスに完了するよう、システム間の連携を実現。」するとのこと。
どういうものにするかは令和4年6月までに結論。
書面で申告する理由として
「マイナンバーカードを持っていないため。また、マイナンバーカードを持っているが、ICカードリーダライタを持っていないため」が理由となっています。
この対応のひとつとして
「令和4年1月からスマホでマイナンバーカードを読み取ることにより、ICカードリーダライタが不要に」なります。
申請・届出については、注目したいのは次の3つです
① 簡易なオンライン申請ページに変更します
令和5年1月から件数の多い手続きを中心に法定の要件を満たしているかなどの必要な項目をチェックするなど、数回のクリックで手続が完了するオンライン申請のページに変更します。
② 申告書など閲覧サービスのオンライン化
令和4年5月からパソコン・スマートフォンからマイナンバーカードを使って、所得税申告書などの閲覧申請が可能になります。
③ e-Taxマイページの提供について
e-Taxのアカウント画面において、自己の申告履歴に加え、青色申告などの適用状況を確認できるマイページをつくるそうです。令和5年1月からは、個人事業者の主要な情報についてもマイページで確認できるようになります。
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する」
(ピーター F.ドラッカー)
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