吹田市社会福祉協議会と豊中市社会福祉協議会の21年3月期サービス活動収益のうち「経常経費補助金収益」の比較 ～ 社会福祉協議会[16]

福祉医療機構の「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」に、吹田市にある社会福祉法人（40法人）の2021年度現況報告書がアップされています

このうち7月から吹田市社会福祉協議会をとりあげて、その内容を見ています。

今回は

吹田市社会福祉協議会と豊中市社会福祉協議会（本部社会福祉事業のみ）の21年3月期「経常経費補助金収益」の比較

を紹介します。

吹田市の人口は約38万人。隣の豊中市の人口が約40万人です。どちらも北摂地域にあります。いずれも中核市です。

吹田市社会福祉協議会と豊中市社会福祉協議会の21年3月期法人単位事業活動計算書の中の「サービス活動収益の部」を比較し、その中でおおきな割合をしめる「経常経費補助金収益」を比較してみます。

サービス活動収益とは、その法人の本来の活動による収益をあらわしたものです。サービスを提供して得たお金がサービス活動収益です。

なお、豊中市社会福祉協議会では、地域包括支援センター事業、訪問介護事業や障害者総合支援事業を行っています。

一方、吹田市社会福祉協議会では介護事業などは行っていません。

したがって、豊中市社会福祉協議会の法人単位事業活動計算書からは介護事業などを除いた「本部社会福祉事業のみ」の決算額を用いて、その比較を行います。

事業活動計算書の「サービス活動収益」を比較すると次のようになります

上の表の中で、サービス活動収益が大きく相違する収益はC欄の「経常経費補助金収益」額です。

つまり経常経費補助金収益は次のとおり大きくちがいます。（緑枠部分の数字）

吹田市社会福祉協議会　 76,515,627円　

豊中市社会福祉協議会　341,387,528円

さらに「経常経費補助金収益」の内訳を比較しますと次のようになります

ポイントは次の２つです。

① 地域福祉活動補助金収益の金額が次のようにかなり相違します（黄色枠部分の数字）

吹田市社会福祉協議会 　 61,042,706円

豊中市社会福祉協議会　 130,824,850円

② 地域福祉活動支援事業補助金収益については、次のように（水色和部分の数字）

吹田市社会福祉協議会　 　　 　　 0円　

豊中市社会福祉協議会　109,885,906円

となっています。

おそらく、吹田市市社会福祉協議会では、この補助金収益に該当するものが、受託金収益中の「地域支えあいネットワーク推進事業受託収益」101,525,542円だと推測されます。

（出所：社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム）






過去の社会福祉協議会の財務に関するブログ記事は次のとおりです。

１　社会福祉法人吹田市社会福祉協議会に対する吹田市の令和2年度外郭団体活動状況評価について

２　社会福祉法人吹田市社会福祉協議会の2021年度の決算（事業活動計算書）について

３　吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書のサービス活動収益について

４　吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書の「サービス活動外収益」と「特別収益」について

５　吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書の「サービス活動費用」について

６　吹田市社会福祉協議会2021年期末の貸借対照表「純資産の部」について

７　吹田市社会福祉協議会の貸借対照表「純資産の部」の推移について

８　吹田市社会福祉協議会の貸借対照表「資産の部」「負債の部」の推移

９　吹田市社会福祉協議会「事業活動計算書」過去4年間の推移について 

10　吹田市社会福祉協議会の「サービス活動収益」過去4年間の推移について

11  吹田市社会福祉協議会の「サービス活動費用」過去4年間の推移と人件費率

12 吹田市社会福祉協議会と豊中市社会福祉協議会の21年3月期事業活動計算書

13 吹田市社会福祉協議会と豊中市社会福祉協議会の21年3月期貸借対照表（純資産の部）

14 21年3月期事業活動計算書「サービス活動収益」の比較　吹田市社会福祉協議会と豊中市社会福祉協議会 

15 吹田市社会福祉協議会と豊中市社会福祉協議会の21年3月期事業活動計算書の比較








「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する」

（ピーター Ｆ.ドラッカー）

秋の１日、元気にお過ごしくださいね。

【編集後記】

7月から吹田市社会福祉協議会の決算書をとりあげています。趣旨は、社会福祉法人の会計に私が不慣れなため、その知識の習得のため、社会福祉法人の代表例として全国にある市区町村社会福祉協議会のうち、身近な吹田市の社会福祉祉協議会を選んだことによります。

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「創業者のクラウド会計」

・火曜日は「消費税」

・水曜日は「消費税」

・木曜日は「経理・会計」

・金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税」

・土曜日は「創業者のクラウド会計」

・日曜日はテーマを決めずに書いています。





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