吹田市社会福祉協議会の「サービス活動収益」過去4年間の推移について ~ 社会福祉協議会[10]
福祉医療機構の「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」に、吹田市にある社会福祉法人(40法人)の2021年度現況報告書がアップされています。
このうち吹田市社会福祉協議会をとりあげて、その内容を見ています。
今回は
吹田市社会福祉協議会「サービス活動収益」過去4年間の推移について
を紹介します。
同協議会の法人単位「事業活動計算書」過去4年間の推移は次のとおりです
このうち、本来の活動となる「サービス活動収益」の4年間の推移をみてみます
推移は次のとおりです。(オレンジ枠の部分の数字です)
・2018年3月期 291,471,743円
・2019年3月期 294,902,784円 (対前年比101%)
・2020年3月期 254,151,999円(対前年比86%)
・2021年3月期 260,351,491円(対前年比102%)
となっています。
次に、サービス収益の各々のサービスの収益額をみていきましょう
内訳を示すと次のようになっています。
2020年3月期に約4千万円サービス活動収益合計額が大きく減少しています。
これは、2019年3月期まで内本町拠点で行っていた介護事業のサービス活動を廃止したためです。介護保険事業収益の約6.6千万がゼロになっています。
サービス活動収益のうち大きな割合を占めているのが受託金収益です
次のような推移となっています。
・2018年3月期 120,381,438 円
・2019年3月期 119,725,804 円(対前年比99%)
・2020年3月期 144,452,525 円(対前年比121%)
・2021年3月期 157,392,602円(対前年比109%)
受託金収益の内訳の推移は次のとおりとなっています
ポイントは次の2つです。
① 生活困窮者自立支援制度に基づく生活困窮者自立支援事業受託金収益が2020年3月期から発生しています。(約14百万円)
② 2021年3月期はコロナの影響により次の受託金収益が増加しています。
・ 府からの「貸付資金受託収益」が、前期と比べて約4倍増加しています
・ 生活困窮者自立支援事業受託金のコロナ対応分574,542円が新たに発生しています。
(出所:社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム)
過去の社会福祉協議会の財務に関するブログ記事は次のとおりです
1 社会福祉法人吹田市社会福祉協議会に対する吹田市の令和2年度外郭団体活動状況評価について
2 社会福祉法人吹田市社会福祉協議会の2021年度の決算(事業活動計算書)について
3 吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書のサービス活動収益について
4 吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書の「サービス活動外収益」と「特別収益」について
5 吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書の「サービス活動費用」について
6 吹田市社会福祉協議会2021年期末の貸借対照表「純資産の部」について
7 吹田市社会福祉協議会の貸借対照表「純資産の部」の推移について
8 吹田市社会福祉協議会の貸借対照表「資産の部」「負債の部」の推移
9 吹田市社会福祉協議会「事業活動計算書」過去4年間の推移について
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する」
(ピーター F.ドラッカー)
秋の1日、元気にお過ごしくださいね。
【編集後記】
7月から吹田市社会福祉協議会の決算書をとりあげています。
その趣旨は、私が社会福祉法人の会計に不慣れなため、その知識の習得のため、社会福祉法人の代表例として全国にある市区町村社会福祉協議会のうち、身近な吹田市の社会福祉祉協議会を選んだことによります。
トップの画像はJR大阪駅。三ヶ月ぶりに梅田にいきました。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「創業者のクラウド会計」
・火曜日は「消費税」
・水曜日は「消費税」
・木曜日は「経理・会計」
・金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税」
・土曜日は「創業者のクラウド会計」
・日曜日はテーマを決めずに書いています。
免責
ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。