吹田市社会福祉協議会「事業活動計算書」過去4年間の推移について ~ 社会福祉協議会[9]
福祉医療機構の「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」に、吹田市にある社会福祉法人(40法人)の2021年度現況報告書がアップされています
このうち吹田市社会福祉協議会をとりあげて、7月から財務状況を見ています。
今回は
吹田市社会福祉協議会「事業活動計算書」の過去4年間の推移について
を紹介します。
同協議会の法人単位「事業活動計算書」過去4年間の推移は次のとおりです
ポイントは3つです。
1 サービス活動増減差額は過去4年間、赤字です。(黄色枠部分です)
▲ 26,538,297円→▲ 13,622,466円→ ▲ 48,582,941円→▲ 28,881,941円
サービス活動増減の部の「サービス活動増減差額」は、サービス活動における採算性をあらわします。費用が収益を上回っているため採算がとれていない状況が続いています。
2 経常増減差額は過去4年間赤字です。(緑色枠部分です)
▲ 19,592,191円→▲ 6,617,999円→▲ 41,051,449円→▲ 6,962,436円
経常増減差額は、サービス活動増減差額とサービス活動外増減差額の合計です。
サービス活動外増減差額には受取利息や支払利息など金融収支が含まれますので、サービス活動増減差額とサービス活動外増減差額の合計である経常増減差額は、経常的な事業活動による採算性をあらわします。
経常増減差額は、株式会社でいうところの経常利益に該当するものです。
3 当期活動増減差額は過去4年間赤字です。(水色枠部分です)
▲ 19,592,192円→▲ 6,618,001円→▲ 21,770,834円→▲ 6,791,938円
当期活動増減差額は、経常増減差額と特別増減差額の合計です。
当期活動増減差額がマイナスは、その期のトータル費用が収益を上回っており、採算がとれていない状況が続いています。
(出所:社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム)
過去の社会福祉協議会の財務に関するブログ記事は次のとおりです
1 社会福祉法人吹田市社会福祉協議会に対する吹田市の令和2年度外郭団体活動状況評価について
2 社会福祉法人吹田市社会福祉協議会の2021年度の決算(事業活動計算書)について
3 吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書のサービス活動収益について
4 吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書の「サービス活動外収益」と「特別収益」について
5 吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書の「サービス活動費用」について
6 吹田市社会福祉協議会2021年期末の貸借対照表「純資産の部」について
7 吹田市社会福祉協議会の貸借対照表「純資産の部」の推移について
8 吹田市社会福祉協議会の貸借対照表「資産の部」「負債の部」の推移
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する
ピーター F.ドラッカー
秋の1日を元気にお過ごしください!
【編集後記】
7月から吹田市社会福祉協議会の決算書をとりあげています。
その趣旨は、私が社会福祉法人の会計に不慣れなため、その知識の習得のため、社会福祉法人の代表例として全国にある市区町村社会福祉協議会のうち、身近な吹田市の社会福祉祉協議会を選んだことによります。
社会福祉法人の会計につき初心者です。
おかしな点がありましたら、ご教示をお願い申し上げます。
【税理士な日々と try a new thingなど】
→ 「フリーランスとひとり社長のための経理をエクセルでトコトン楽にする本」著:井ノ上陽一
→ amazon 映画「アーニャは、きっと来る」監督:ベン・クックソン
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