吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書のサービス活動収益について ~ 社会福祉協議会[3]
福祉医療機構の「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」に、吹田市にある社会福祉法人(40法人)の2021年度現況報告書がアップされています。
今回は
こうした資料のうち、吹田市福祉協議会の2021年度事業活動計算書のサービス活動収益について
を紹介します。
前回は
社会福祉法人吹田市社会福祉協議会の2021年度事業活動計算書の収益をざっくりみていきました。
同協議会のサービス活動増減の部のうち、サービス活動収益は次のようになっています
当期のサービス活動収益は約2億6千万円です。対前期比で微増です
サービス活動収益についての数字のポイントは次の4つです。
① 会費収益が前期と比較して、約2,900千円減少しています。(対前期比約20%減)
② 補助金収益が前期と比較して、約10,000千円減少しています。(対前期比約12%減)
③ 受託金収益が前期と比較して、約13,000千円増加しています。(対前期比約10%増)
④ 事業収益が前期と比較して、約6,000千円増加しています。(対前期比約159%増)
今回はサービス活動収益の増減要因を考えていきます。
① 会費収益の約2,900千円の減少(対前期比約20%減)について
減少の要因は、地域ふくし協力金の減少です。
次のとおり、当期10,864千円は、前期13,760千円と比較して、約2,900千円減少しています。
地域ふくし協力金とは、おもに自治会の協力を得て個人・法人から募集する賛助会費のことです。その趣旨は構成員会費・住民会費となるものです。
財源の主をなすものではなく、多くの関係者に会員になってもらうことに意義があるものです。
② 補助金収益の約10,000千円減少(対前期比約12%減)について
減少の要因は、市からの補助金の減少です。
つまり
「地域福祉活動補助金収益」の当期61,042千円は、前期66,814千円と比較して、約5,772千円減少しています。
この「地域福祉活動補助金収益」は、社協の基本財源のひとつで、社協の運営費に対して吹田市が補助している経常経費補助金だと推察します。
社協の基幹となる事業を推進するための補助金に該当します。これが約9%減少しています。
一方、「ふれあい昼食会補助金収益」の当期0円は、前期2,602千円と比較して全額が減少しています。これはコロナの影響を受けて昼食会の開催ができなかったことによるものと推察します。
③ 受託金収益の約13,000千円増加(対前期比約10%増)について
これはコロナ禍を受けて、特例貸付の実施により大阪府からの貸付金受託が増加したことが要因だと推察します。
つまり「貸付資金受託金収益」の当期16,104千円は、前期4,495千円と比較して、約11,609千円増加しています。
④ 事業収益の約6,000千円増加(対前期比約159%増)について
次のように事業収益のうち、その他の事業収益として6,084千円が計上されています。
これは、前期はなかったものです。その収益内容は事業活動計算書からはわかりません。
通常、社会福祉協議会の事業収益として考えられるものは、施設における売店、自動販売機、冠婚葬祭事業、駐車場・駐輪場など継続したものが一般的です。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
4連休の最後の1日、笑顔の多い1日となりますように。
【編集後記】
7月から吹田市社会福祉協議会の決算書をとりあげています。その趣旨は、私が社会福祉法人の会計に不慣れなため、その知識の習得のため、社会福祉法人の代表例として全国にある市区町村社会福祉協議会のうち、身近な吹田市の社会福祉祉協議会を選んだことによります。
なにぶん、社会福祉法人の会計につき初心者ですので、おかしな点がありましたら、ご教示、ご指導をお願い申し上げます。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「創業者のクラウド会計」
・火曜日は「消費税」
・水曜日は「消費税」
・木曜日は「経理・会計」
・金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税」
・土曜日は「創業者のクラウド会計」
・日曜日はテーマを決めずに書いています。
免責
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社会福祉法人吹田市社会福祉協議会の財務諸表について