井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2018.10.16.Tue | 介護事業

「若年性認知症入居者受入加算」の創設~平成30年度介護報酬改定 特定施設入居者生活介護⑧

 

介護報酬改定の重要な改定事項を、カテゴリー別にご紹介しています。

今回は有料老人ホームなどの「特定施設入居者生活介護」(以下「特定施設」)です。

 

「若年性認知症入居者受入加算」の創設とは

 

特定施設において、若年性認知症の人やその家族に対する支援を促進する観点から、若年性認知症の人を受け入れ、本人やその家族の希望を踏まえた介護サービスを提供することについて評価を行うものです。

 

地域包括ケアシステムの推進の中で「認知症の人への対応の強化」の取り組み

 

地域包括ケアシステムとは、中重度の要介護者も含め、どこに住んでいても適切な医療・介護サービスを切れ目なく受けることができる体制の整備を図ろうとするものです。その中で、「認知症の人への対応の強化」の取り組みがあります。

 

 

「認知症の人への対応の強化」の取り組みで、各サービスで評価を創設しています

 

認知症対応型共同生活介護、短期入所生活介護、短期入所療養介護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、特定施設などでさまざまな評価が創設されています。

 

 

こうした評価の創設の中で

特定施設においても「若年性認知症入居者受入加算」を創設しています

 

(出所:厚労省介護給付費分科会資料)

 

 

若年性認知症については、次のような特徴があります

 

■認知症は、一般的には高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症した場合に「若年性認知症」とされます。

■認知症というのは、病名ではありません。若年性認知症の原因となる病気は、多くの場合は脳の病気であり進行性があります。血管性認知症が最も多く、アルツハイマー病が多い認知症高齢者とは異なっています。

■50歳代での発症が多く、働き盛りで、経済的に一家の中心であり、また子供も成人していない場合が多いといわれています。

■仕事がうまくできなくなり、職を失うと、一家が経済的に困窮し、こどもの教育などに影響が出ます。

■若年性認知症は、社会や医療、介護・福祉の場での認識不足や理解不足から、診断が遅れます。本人や家族が深刻な状況に陥ることが多いです。

(出所:「全国若年性認知症支援センター」HPから」

 

参考

▶ 一般社団法人SPSラボ若年認知症サポートセンターきずなやの代表者 若野達也(わかのたつや)氏

 

高齢者の認知症とは、その問題が大きく異なります

 

 

 

(出所:「若年性認知症ハンドブック改訂版」社会福祉法人仁至会)

 

若年性認知症が発症した方は、40歳以上であれば介護保険が利用できますが、現役世代ですので、発症後の仕事、年金、保険、住宅ローン、就労、医療など高齢者と違って、さまざま局面で課題や問題が発生します。

(私も理解が不足していました。)

 

みなさん、秋の1日を朗らかににお過ごしください。

Every day is a new day!

 

介護事業者様に限定した地域密着型のサポートです。お役にたてることがあれば相談ください。

▶ 介護事業スタート・サポートパック

 

火曜日は「介護事業の基礎知識~平成30年度介護報酬改定」として記事を紹介しています。

ブログ記事は

http://www.y-itax.com/category/kaigo/

 

平成30年度

「有料老人ホームなど特定施設入居者生活介護」の介護報酬改定は次のとおりです。

① 「新しい住宅セーフティネット法」が10月25日から施行されています

② そもそも特定施設入居者生活介護とは 

③ 吹田市のサービス見込量の推計について

④ 有料老人ホームなど基本報酬の引上げを抑え、医療連携に新加算

⑤ 「身体拘束廃止未実施減算」への対応

⑥ 身体拘束廃止未実施減算とは

⑦ 生活機能向上連携加算の創設

 

「通所介護」の重要事項は次のとおり。

① ADL(日常生活動作)維持等加算の算定ポイント

 基本報酬のサービス提供時間区分の1時間ごとの見直し

③ 生活機能向上連携加算の創設のポイントと影響

 栄養スクリーニング加算創設のポイント

⑤ 「栄養改善加算」外部との連携で管理栄養士を配置した場合にも算定可能

 共生型生活介護など介護と障害福祉の両方で共生型サービスが始まっています

 通所介護の共生型サービス提供の考え方

⑧ 障害福祉サービス事業所が要介護者にサービスを提供する場合

 

「認知症対応型共同生活介護」重要事項は次のとおり

① 認知症対応型共同生活介護と医療連携体制加算の区分新設

② 退院後の再入居受け入れの評価の新設

③ 緊急ショートステイの見直し

④ 口腔衛生管理体制加算の創設

⑤ 栄養スクリーニング加算の創設

⑥ 生活機能向上連携加算のポイント

⑦ 介護職員処遇改善加算の見直しポイント

 

「介護老人保健施設」重要事項は次のとおり

① 類型が大きく見直されました。在宅復帰・在宅療養支援等指標が導入

② 介護老人保健施設の役割は在宅復帰・在宅療養支援。基本報酬体系が大幅に見直し

③ 在宅復帰率が低くても在宅復帰・在宅療養支援機能加算Ⅰを算定し「加算型」で増収

④ かかりけ医連携薬剤調整加算の新設

⑤ 所定疾患施設療養費Ⅱの新設

 

「訪問看護」重要事項は次のとおり

① 基本報酬の見直しで要支援者向けの報酬体系を新設。リハビリ職の訪問が報酬減

② 訪問看護ステーションにおける理学療法士等による訪問の見直し

③ 中重度者対応やターミナルケア促進するため看取りや24時間対応を評価します

④ 複数名訪問加算〝複数名による訪問看護に係る加算の実施者の見直し〟

 

「居宅介護支援」重要事項は次のとおり

① 居宅介護支援は、見直されて基本報酬は約1%引き上げ

② 入院時情報連携加算(Ⅰ:月200単位、Ⅱ:月100単位)の見直し

③ ケアプラン初回作成の手間が評価された退院・退所加算の見直し

④ ターミナルケアマネジメント加算の新設

⑤ 改定の目玉 医療・介護連携を促進する観点で新設された特定事業所加算Ⅳ

⑥ 主任ケアマネジャーであることを管理者要件とする管理要件の見直し

 

「訪問介護サービス」重要事項は次のとおり

① 基本報酬の見直しは

 見守り的援助は身体介護に該当することを明確化

 新たに生活援助従事者研修課程が創設されました。

④ 生活機能向上連携加算に下位ランクの加算Ⅰを新設

⑤ 集合住宅減算はすべての建物が対象となります

⑥ 訪問回数の多いケアプランは市町村に提出し、地域ケア会議で検討を義務付け。

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計

・火曜日は「平成30年度介護報酬改定の重要事項」

・水曜日は「新事業承継税制特例のポイント解説

・木曜日は「法人節税策の基礎知識【創業者向け】

・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」

・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」

・日曜日は「贈与税をわかりやすく!」

 

免責

ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。

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