井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2018.04.24.Tue | 介護事業

「新たに生活援助従事者研修課程が創設されました」平成30年度介護報酬改定~訪問介護サービス③

平成30年度介護報酬改定の重要な改定事項を、カテゴリー別にご紹介します。

前回から「訪問介護」の改定事項をご説明しています。

 

今回は

「新たに生活援助従事者研修課程が創設されました」

です。「訪問介護サービス」の3回目です。

 

訪問介護事業所における人材確保を目的としています

趣旨は次のとおりです

①(生活援助中心型のサービスを設けるため)

訪問介護事業所における更なる人材確保の必要性を踏まえ、介護福祉士等は身体介護を中心に担うこととし、生活援助中心型については、人材の裾野を広げて担い手を確保しつつ、質を確保するため、現在の訪問介護員の要件である130時間以上の研修は求めませんが、生活援助中心型のサービスに必要な知識等に対応した研修を修了した者が担うこととします。

 

②(生活援助中心型の新しい研修課程を創設)

このため、新たに生活援助中心型のサービスに従事する者に必要な知識等に対応した研修課程を創設することとします。その際、研修のカリキュラムについては、初任者研修のカリキュラムも参考に、観察の視点や認知症高齢者に関する知識の習得を重点とします。

 

③(新研修の終了者も常時換算2.5人以上の配置に含めます)

訪問介護事業所ごとに訪問介護員を常勤換算方法で2.5以上置くこととされています。新しい研修修了者もこれに含めることとします。

 

④(生活援助型中心型サービスの報酬は同一)

この場合、生活援助中心型サービスは介護福祉士等が提供する場合と新研修修了者が提供する場合とが生じますが、両者の報酬は同様とします。

 

これらを踏まえて「生活援助従事者研修課程」が創設されました

介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号)の改正(下図のとおり)

新しい研修課程のポイントは次のとおりです。

① 研修時間数 59時間

② 受講者の負担を軽減する観点から、このうち29時間を上限として、通信学習による実施も認めるルールがあります。

③ 介護職員初任者研修(130時間)を受ける場合は、重複する内容を省略でき、残りの71時間で済ますことが可能です。

訪問介護員の現状は次のとおりです

非正規の短時間労働者の占める割合が68%です。また、女性の割合が89.6%(訪問看護員の9割が女性)です。50歳以上の女性が訪問介護員の約62%を占めます。

(出所:厚生労働省介護給付費分科会資料)

こうした訪問介護に従事する方の現状を踏まえて、訪問介護の門戸を広くする方法として、新たな研修制度を設けるということです。

 

変化に対応し、変化を機会として活用しましょう。

 

Every day is a new day!

みなさん、今日も春の1日を元気にお過ごしください。

 

火・木曜日は「介護事業の基礎知識~平成30年度介護報酬の改定」を紹介しています。

ブログ記事は

http://www.y-itax.com/category/kaigo/

 

「訪問介護サービス」の改定事項

・①「基本報酬の見直し」はこちら(4/17)

・②「見守り的援助は身体介護に該当することを明確化」はこちら(4/19)

「訪問介護」改定の主な論点  

・論点①「生活機能向上連携加算の見直しとは何か?」はこちら(2/6)

・論点②「自立生活支援のための見守り的援助の明確化とは何か?」はこちら(2/8)

・論点③「身体介護と生活援助の報酬の見直しとは何か?」はこちら(2/13)

・論点④「生活援助中心型の担い手の拡大とは何か?」はこちら(2/15)

・論点⑤「集合住宅減算(同一建物減算)の見直しとは何か?」はこちら(2/22)

・論点⑥「訪問回数の多い利用者への対応とは何か?」はこちら(2/27)

・論点⑦「サービス提供責任者の役割や任用要件等の明確化とは何か」はこちら(3/1)

・論点⑧「共生型訪問介護とは何か?」はこちら(3/6)

・論点⑨「介護職員処遇改善加算の見直しとは何か?」はこちら(3/8)

 

「通所介護」改定の主な論点

・①「生活機能向上連携加算の見直しとは何か?」はこちら(3/13)

・②「心身機能の維持に係るアウトカム評価の創設とは何か?」はこちら(3/15)

・③「機能訓練指導員の確保の促進とは何か?」はこちら(3/20)

・④「栄養改善の取組の推進とは何か?」はこちら(3/27)

・⑤「基本報酬のサービス提供時間区分の見直しとは何か?」はこちら(3/29)

・⑥「規模ごとの基本報酬の見直しとは何か?」はこちら(4/3)

・⑦「設備に係る共用の明確化とは何か?」はこちら(4/5)

・⑧「共生型通所介護とは何か?」はこちら(4/10)

・⑨「介護職員処遇改善加算の見直しとは何か?」はこちら(4/12)

 

 

「訪問看護」改定の主な論点 

・論点①「在宅の中重度要介護者の療養生活に伴う医療ニーズへの対応強化とは何か?」はこちら(1/16)

・論点②「ターミナルケアの充実とは何か?」はこちら(1/18)

・論点③「複数名訪問加算の創設とは何か?」はこちら(1/23)

・論点④「訪問看護ステーションにおける理学療法士等による訪問の見直しとは何か?」はこちら(1/25)

・論点⑤「報酬体系の見直しとは何か?~基本サービス費を要支援者・要介護者で別立て」はこちら(1/30)

・論点⑥「集合住宅減算(同一建物減算)の見直しとは何か?」はこちら(2/1)

 

「居宅介護支援」改定の主な論点

・論点①「質の高いケアマネジメントの推進とは何か?」はこちら(12/26)

・論点②「公正中立なケアマネジメントの確保とは何か?」はこちら(12/28)

・論点③「訪問回数の多い利用者への対応とは何か?」はこちら(1/2)

・論点④「医療と介護の連携強化とは何か?」はこちら(1/4)

・論点⑤「末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメントとは何か?」はこちら(1/9)

・論点⑥「障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携とは何か?」はこちら(1/11)

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~初めて開業する方に税理士からお伝えします」

・火・木曜日は「介護事業の基礎知識~平成30年度介護報酬改定」

・水曜日は「新事業承継税制」

・金曜日は「相続税をわかりやすく!」

・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」

・日曜日は「贈与税であやまりやすい事例」

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