「ヘルスケア業界の今とビジネスプランの基本的な考え方: 志水武史氏」大阪健康寿命延伸産業創出プラットホーム
日本総合研究所リサーチ・コンサルティング部門マネジャーである志水武史氏のお話をお伝えします。
大阪健康寿命延伸産業創出プラットホーム(略称「OKJP」)の「新規ビジネスプラン創出研究会(介護保険外・健康経営支援・スポーツ3分野合同開催)」に参加しました。
そこで、同氏が示された中で、私が重要だと考えたことを以下に述べます。
医療・介護サービスを含めたヘルスケアサービスのマーケットは、かなり市場は広いです。
まず、介入ツールの種類より、次のとおり3分野に区分されます。
A 健康関連機器・商品
B 施設サービス
C サービス(いわゆる人的なサービスやソフトサービス)
一方で、ヘルスケアのフェーズ(分野)で区分しますと、次の5分野に区分されます。
① 健康増進(wellness)
→ この分野は「ⅰ運動」「ⅱ食事(栄養)」「ⅲ睡眠(リラクゼーション)」に細分されます。
② 健診・健康管理(health)
③ 治療・リハビリ(medical)
つまり、ヘルスケアサービスのマーケットは、縦軸(介入ツールによる区分)と横軸(ヘルスケアのフェーズ区分)で表されたマトリックスは示されます。マトリックスは全部で15区分になります。(下図のとおり)
また、ヘルスケアの分野に美容(エステ等)を加えることも可能です。
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よく考えて見れば、ヘルスケアというのは人の「衣」「食」「住」のすべてにわたりますので、市場が広いのはあたりまえですよね。
上図でいえば、介護保険や医療保険に対応する「介護分野」や「医療分野」は、右端の「治療・リハビリ(medical)」の分野でしかなく、ヘルスケアサービスのマーケットのひとつの分野にすぎないことが分かります。
しかし、介護分野では10兆円、医療分野では40兆円の最終支出があります。ヘルスケアサービスのマーケットの中でも、断トツの大きなマーケットであると思います。
裏面では、市民の安心と安定を支えるセーフティネットとして社会保障制度の中の「社会保険」で支えられている分野です。規模が大きいのは当然なのですが。
介護保険外分野のサービスの取り組みを検討する場合には、そのサービスが上図の中のどこに位置しており、連携・競合するサービスは何なのか?
そのサービスの立ち位置を俯瞰して、必要とされる新たなサービス価値を考えてみられたらいかがでしょうか?
火・木・土曜日は、「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」として、記事を紹介しています。
「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」は、ケアビジネスに関心がある方やこれから介護事業の経営に取り組まれようと考えられている方を対象に、介護事業に関する基本的で重要な事項を紹介する内容にしていきます。
最近の火・木曜日の「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」の記事は次のとおりです。
・「自立支援促進のため、保険者への財政的インセンティブと介護サービスへのインセンティブを導入」はこちら(10/3)
・「自立支援に軸足を、現場での自立支援の取り組みを促すインセンティブ強化も必要!およびそのスケジュール感」はこちら(9/28)
土曜日は次のとおり「介護事業者のための会計ハンドブック」を連載しています。
・「介護会計のルールで大切なのは、会計の区分!」はこちら(9/30)
・「介護会計?介護事業における会計ルールとは?」はこちら(9/23)
最近よく読まれている記事
・「平成30年度の介護報酬改定まで、あと4か月およびそのスケジュール感」はこちら(8/17)
介護事業は社会課題解決事業です。
保険料と税で運営されている社会保険制度としての制度ビジネスです。3年ごとに改定される制度変更には、しっかりと対応することをおすすめします。
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制度変更により、大きく収入が落ち込んで事業縮小や廃業を余儀なくされるケースを避けるために、制度改定や計数を予測して、事業経営に活用することが大切だと思います。
月・水・金は次のとおり税務の記事を紹介しています。
月曜日は「マイホームの税金の手引き」
水曜日は「会社で事業をした場合(法人成り)のメリット」
金曜日は「いざそのときにあわてないための相続税や贈与税に関する知識」
日曜日は「2018年3月申告用の所得税確定申告の手引き」