井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2017.04.26.Wed | 税金(法人)

個人事業と会社で事業をした場合、税金はどう違う?(第7回)~メリットその3会社(法人)なら事業者の生命保険料が経費になります

毎週水曜日は、「個人事業と会社で事業をした場合、税金はどう違う?」です。前回のメリットは、「会社なら退職金が経費(損金)になる」でした。

今回は、「会社なら事業者の生命保険料が会社経費になる」です。ざっくりと、お伝えしたい結論を申し上げますと

1個人事業の場合、事業主が支払った生命保険料は、事業所得を得るための必要経費にならない。

2一方、法人契約の生命保険料は、全額経費(損金)になります。

※ 保険契約には、様々なものがあります。今回は掛け捨ての定期保険を前提としています。

個人事業の場合事業主が自分を対象とする生命保険に加入したとき、その支払った保険料はいっさい経費にはなりません

保険とは、事業主の生活の万が一のリスクに備えてのものです。所得税法は生活費の一部と考えています。

その代わり、確定申告の際に所得控除である生命保険料控除として、所得から差し引く仕組みになっています。

ただし、この生命保険料控除には上限があり、12万円と決まっています。たとえ、何百万の生命保険料を払ったとしても、控除されるのは12万円となります。

会社の場合、通常の定期保険※で、会社を保険受取人、役員や従業員家族を保険対象として会社が保険料を支払ったとき、全額経費になります

※ 掛け捨てのもので、一定の保険期間に限定する保険契約で、契約期間に被保険者が死亡した場合に限り保険金が支払われるもの

会社はこの生命保険を活用することができます

たとえば、法人を契約者、役員を被保険者とします。役員が死亡した場合は、死亡保険金は契約者である法人が受け取ります。そして、その死亡保険金を役員の退職金にあてます。

そうすると、法人が受け取った死亡保険金は益金になりますが、一方、死亡保険金を財源として支払った役員退職金は、損金(経費)になります。

死亡保険金と退職金が同額であれば、収支はチャラになりますね。

また、それまでに支払った保険料は、販管費として法人の損金になっています。

会社の業績が順調でキャッシュが潤沢にあれば、こうした生命保険の活用を考えて役員の退職に備えることは大切ですね。会社の場合は、生命保険を活用してこうしたことが可能になります。

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