中古資産を購入した場合、中古車の耐用年数の計算の仕組み ~ 知っておきたい法人節税策の基礎知識⑲
木曜日は、創業者を対象に節税策をわかりやすく紹介しています。
中古車なら経費になるまでの期間が短い
固定資産は、減価償却という手続きにより費用計上します。
固定資産の取得価格は定められた耐用年数により、毎期、経費に計上していきます。
たとえば、300万円で固定資産を購入して、耐用年数が6年であれば、6年かけて毎年50万円ずつ経費計上します(定額法の場合)。
耐用年数は耐用年数省令で決まっています
これは新品の資産が基準となっています。
中古資産の場合は、新品の耐用年数にもとづき、修正した(短い)耐用年数を使用します。
中古資産の耐用年数の求め方
中古資産を取得して事業の用に供した場合には、その資産の耐用年数は、法定耐用年数ではなく、その事業の用に供した時以後の使用可能期間として見積もられる年数によることができます。
使用可能期間の見積りが困難であるときは
簡便法により算定した年数によることができます
①法定耐用年数の全部を経過した資産
法定耐用年数 × 20%(2年未満の場合は2年)
②法定耐用年数の一部を経過した資産
(耐用年数 – 経過年数)+ 経過年数 × 20%(2年未満の場合は2年)
これらの計算により算出した年数に1年未満の端数があるときは、その端数は切り捨てます。
たとえば、「②法定耐用年数の一部を経過した資産」の計算例でいうと
中古車両を購入(車両は法定耐用年数が6年)しました。経過年数は4年。
この場合の中古資産の簡便法による見積耐用年数は次のように計算します。
(計算)
(1) 法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数
6年 - 4年 = 2年
(2) 経過年数4年の20%に相当する年数
4年 × 20% =0.8年
(3) 耐用年数
2年 + 0.8年 = 2.8年 → 2年
ただし、経過年数に1年未満の端数があるときは、月単位で計算して、最後に年換算して耐用年数を算出します
耐用年数が2年の減価償却率は次のとおりです
定額法 0.5 定率法 1.0
先の例でいうと、定率法であれば100%償却が可能です。
期の途中での購入・供用であれば、実際は月割り換算になります
ただし、次の事項については注意が必要です
①中古資産の取得の際に改修費を支出した場合
中古資産を事業の用に供するために支出した資本的支出の金額がその中古資産の再取得価額(中古資産と同じ新品のものを取得する場合のその取得価額をいいます。)の50%に相当する金額を超える場合には、耐用年数の見積りをすることはできません。
法定耐用年数を適用することになります。
②購入して利用する年に耐用年数を算定して、減価償却する必要があります
中古資産の耐用年数の算定は、その中古資産を事業の用に供した事業年度においてすることができるものです。
その事業年度において耐用年数の算定をしなかったときは、その後の事業年度において耐用年数の算定をすることはできません。
Every day is a new day.
今日も1日を元気にお過ごしください!
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