会社設立後、従業員を雇う場合は労働保険に加入しておきましょう。【会社設立後に必要な手続きと必要書類】
水曜日は「会社設立後に必要な手続き」を紹介しています。
「法人設立届」などを税務署に提出し、「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を年金事務所に提出します。
役員以外の従業員を雇うと労働保険に加入する必要がでてきます。今回は、労働保険に関して提出する書類を紹介します。
労働保険には必ず加入します。
役員以外の従業員を一人でも雇用した場合には、経営者が労働保険に加入しなければなりません。労働保険は「雇用保険」「労災保険」との2つです。原則両方に加入する必要があります。
雇用保険とは
雇用保険は、労働者が失業した場合に、金銭を支給する仕組みの保険です。根拠法は失業保険法ではなく、雇用保険法といいます。雇用保険に加入すると、事業主は保険料の半分を負担する必要があります。
労災保険とは
労災保険は、従業員が仕事上の事故や病気などに際して給付を行う仕組みの保険です。
正式には「労働者災害補償保険」といいます。労働者の災害を補償する保険制度です。根拠法は労働者災害補償保険法です。
保険料は従業員が負担せず、事業主が負担します。事業主から従業員に対する災害の補償責任を根拠とします。
労働保険には役員が通常加入することができません。これが社会保険と違うところです。
労働保険に関する提出書類は
① 労働保険関係設立届
従業員を雇用した場合、雇用の日から10日以内に所管の労働基準監督署に提出します。
② 概算保険料申告書
従業員を雇用した場合、雇用の日から10日以内に所管の労働基準監督署等に提出します。
③ 雇用保険適用事業所設置届
雇用保険の適用事業となったときは、事業所の設置の日から10日以内にハローワークに提出します。
④ 雇用保険被保険者資格取得届
労働者を雇い入れたときは、資格取得の事実があった日の翌月10日までにハローワークに提出します。
※手続きの順番は、
①の手続を行った後又は同時に、②の手続を行います。
①の手続を行った後に、③及び④の手続を行います。
労働保険については、詳しくは労働基準監督署やハローワーク、社会保険労務士さんにご照会くださいね。
最近、水曜日の「会社設立後に必要な手続き」の記事は次のとおり
・「法人設立届出書」はこちら(7/12)
・「青色申告の承認申請書も忘れずに提出」はこちら(7/19)
・「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書も忘れずに提出」はこちら(7/26)
・「消費税課税事業者選択届出書を提出するどうか?を検討する。」はこちら(8/2)
月・水・金は次のとおり税務の記事を
月曜日は「マイホームの税金の手引き」
水曜日は「会社設立後に必要な手続きと必要な書類」
金曜日は「いざそのときにあわてないための相続税や贈与税に関する知識」
火・木・土曜日は、最近は「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」として、記事を紹介しています。
「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」は、ケアビジネスに関心がある方やこれから介護事業の経営に取り組まれようと考えられている方を対象に、介護事業に関する基本的で重要な事項を紹介する内容にしていきます。
入門書よりさらに分かりやすい「門前書」を目指して、介護事業の基礎知識をバージョンアップさせるとともに、お会いする介護事業者の方の取り組み方や考え方などを紹介していきたいと思っております
【介護事業の基礎知識バージョンアップ編】は次のとおり。
・「特別養護老人ホームの収支差率の推移について」はこちら(8/15)
・「収支差率と売上高経常利益率について」はこちら(8/13)
・「主な在宅サービスの収支差率について」はこちら(8/12)
・「介護保険や介護事業について私は情報収集をどうしているか?」はこちら(7/27)
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