会社設立後、3種類の社会保険に加入しなければなりません 【会社設立後に必要な手続きと必要書類】
水曜日は「会社設立後に必要な手続き」を紹介しています。
前回まで、紹介してきました「法人設立届」、「青色申告の承認申請書」などは、税務署に提出する届出書等でした。
会社を設立すると、社会保険への加入が義務づけられています。そのポイントを紹介します。
会社は3種類の社会保険に加入しなければなりません。所管は「年金事務所」です。
役員一人でだけの会社であっても、社会保険(「健康保険」「介護保険」「厚生年金保険」)に加入しなければなりません。社会保険は一般に「社保」と呼ばれている保険制度です。
加入は強制加入制度となっています。
すべての会社が加入する強制加入制度です。法人の事業所は事業の種類を問わず、必ず加入しなければなりません。個人で事業を行っていた期間に、国民健康保険や国民年金に継続して加入しており、それらに継続して加入したいと思っても、それはできませんのでご注意ください。
加入手続きについて
・「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を設立日から5日以内に、年金事務所に提出します。
・従業員を採用した場合や新たに健康保険や厚生年金に加入すべき者が生じた場合には、「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」を会社が提出します。
社会保険(「健康保険」「介護保険」「厚生年金保険」)とは(ざっくりと)
① 健康保険とは
健康保険は医療保険で健康保険証を提示して、医療費の負担が自己負担3割になるなど社会保障が受けられる制度です。
日本では「国民皆保険」で国民全員がいずれかの公的な医療保険に加入する形がとられていますよね。会社では中小企業が加入する全国健康保険協会(通称「協会けんぽ」)と大企業が会社単位でつくる健康保険組合があります。
そして、会社の従業員「以外」(具体的には自営業者、農業・漁業者その他の者)が、「国民健康保険」に加入することになります。
② 介護保険とは
会社では、介護保険は健康保険や公的年金と違い、40歳~64歳が加入します。健康保険とセットになっています。保険料の徴収が医療保険に上乗せして行われています。
③ 厚生年金保険とは
会社に勤務している労働者等が加入する公的な年金制度です、老齢年金、障害年金、遺族年金等の種類があります。まとめて厚生年金といいます。
社会保険料は折半して支払います。
社会保険料は加入者が、組合や直接に全国健康保険協会に支払うものではありません。毎月の給料から会社と折半した保険料が差し引かれ、会社が個人負担分と会社負担分をまとめて支払います。
労働保険については次週の水曜日に紹介します。
最近の水曜日「会社設立後に必要な手続き」の記事は
・「法人設立届出書(4/1から手続きが簡素化)」はこちら(7/12)
・「青色申告の承認申請書(メリットがいっぱい)も忘れずに提出」はこちら(7/19)
・「『給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書』『源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書』も忘れずに提出」はこちら(7/26)
・「会社設立後、必要な場合に還付を受けるため「消費税課税事業者選択届出書」を提出するどうか?を検討する。」はこちら(8/2)
年金事務所に提出する「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」は次のような様式です。
月・水・金は次のとおり税務の記事を
月曜日は「マイホームの税金の手引き」
水曜日は「会社設立後に必要な手続きと必要な書類」
金曜日は「いざそのときにあわてないための相続税や贈与税に関する知識」
火・木・土曜日は、最近は「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」として、記事を紹介しています。
「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」は、ケアビジネスに関心がある方やこれから介護事業の経営に取り組まれようと考えられている方を対象に、介護事業に関する基本的で重要な事項を紹介する内容にしていきます。
入門書よりさらに分かりやすい「門前書」を目指して、介護事業の基礎知識をバージョンアップさせるとともに、お会いする介護事業者の方の取り組み方や考え方などを紹介していきたいと思っております
【介護事業の基礎知識バージョンアップ編】は次のとおりです。
・「大東市がつくった株式会社が、総合事業改革塾を開校する。」はこちら(7/29)
・「大東市がつくった株式会社の理念は、全国で200億円~1,000億円の社会保障費を削減し、国民を健康にする」はこちら(7/30)
・「大東市の逢坂伸子氏の取り組み その1」はこちら(8/1)
・「大東市の逢坂伸子氏の取り組み その2」はこちら(8/3)
・「NHKクロ現プラス『介護保険の大改革』大東市の取り組み その1」はこちら(8/5)
・「NHKクロ現プラス『介護保険の大改革』大東市の取り組み その2」はこちら(8/6)
・「NHKクロ現プラス『介護保険の大改革』大東市の取り組み その3」はこちら(8/8)
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