償却資産税(地方税)の特例。税負担を軽減する制度「わがまち特例」 ~ 法人節税策の基礎知識[89]
今回は
地方税法の定める範囲内で地方自治体が特例割合を条例で定めることができる仕組み「地域決定型地方税制特例措置(わがまち特例)」
を紹介します。
わがまち特例とは、一定の特例措置について、国が一律に定めていた内容を、地方自治体が自主的に判断し、条例で決定できるようにする仕組みとして導入されたものです。
私が住む吹田市では
平成27年度の償却資産申告から次の資産について、わがまち特例を導入しています。
たとえば
次のような資産について、固定資産税の課税標準となるべき価格にそれぞれ次に定める特例割合を乗じた額に軽減します。
(出所:令和3年度固定資産税(償却資産)申告の手引 吹田市)
上の設備のうち、償却資産税が3年間ゼロになるものがあります
■設備の種類
生産性向上特別措置法に規定する先端設備等に該当する機械装置、構築物
■特例割合
ゼロ
■適用期間
取得後3年間
ただし取得期間が令和3年3月31日となっています。今後、延長も検討されています。
たとえば、この特例を利用すれば
機械装置(20,000千円、耐用年数8年)を21/09/01購入した場合
償却資産税の負担軽減額は次のとおりとなります。
■1年目の負担軽減
20,000千円×0.875=17,500千円
17,500千円×1.4/100=490,000円
■2年目
17,500千円×0.75=13,125千円
13,125千円×1.4/100≒184,000円
■2年目
13,125千円×0.75=9.844千円
9,844千円×1.4/100≒138,000円
■3年間で合計 約812,000円
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
梅雨の時期ですが、体調をととのえて1日を朗らかにお過ごしください。
【編集後記】
水曜日の「消費税」はお休みしました。
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