クレジットカードで支払った日本ユニセフ協会への寄付金 ~ 法人節税策の基礎知識[86]
今回は
法人がクレジットカードで支払った日本ユニセフ協会への寄付金について
を紹介します。
ユニセフ(UNICEF:国連児童基金)とは
日本ユニセフ協会(the Japan Committee for UNICEF)は公益財団法人です。
したがって法人税法上は「特定公益増進法人」に該当します。
特定公益増進法人とは
特定公益増進法人とは、公共法人、公益法人等(一般社団法人及び一般財団法人を除きます。)その他特別の法律により設立された法人のうち、教育又は科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与する法人をいいます。
具体的には次のような法人が特定公益法人です
(1) 独立行政法人通則法第2条第1項に規定する独立行政法人
(2) 地方独立行政法人法第2条第1項に規定する地方独立行政法人で一定のもの
(3) 自動車安全運転センター、日本赤十字社など
(4) 公益社団法人及び公益財団法人
(5) 私立学校法第3条に規定する学校法人で一定のもの
(6) 社会福祉法第22条に規定する社会福祉法人
(7) 更生保護事業法第2条第6項に規定する更生保護法人
ユニセフは上の(4)に該当します。
法人がユニセフに寄付した場合は一定額が損金に算入されます
株式会社が特定公益増進法人に対してその特定公益増進法人の主たる目的である業務に関連する寄附金を支出した場合には、その寄附金を支出した法人について次に掲げる区分に応じてそれぞれ次により計算した金額(特別損金算入限度額)以内の金額は、一般の寄附金とは別枠で損金の額に算入されます。
次に掲げる金額の合計額の2分の1に相当する金額が損金に算入されます。
イ その事業年度終了の時における資本金等の額を12で除し、これにその事業年度の月数を乗じて計算した金額の1000分の3.75に相当する金額
ロ その事業年度の所得の金額の100分の6.25に相当する金額
法人がクレジットカードで寄付した場合には注意することがあります
寄付金の損金算入時期はクレジットカードを使用したときではなく、あくまで引き落としの時期になります。
つまり、現金がキャッシュアウトするときに損金になります。
決算の際に、クレジットカードで未払金処理を行った場合は損金にはなりません。
<参考>
法人税法施行令
第78条 支出した寄附金の額
「法第37条第7項(寄附金の意義)に規定する寄附金の支出は、各事業年度の所得の金額の計算については、その支払がされるまでの間、なかつたものとする。」
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