確定申告書を提出しないといけない方が申告書を提出しないまま、死亡した場合 ~ 確定申告で間違いやすい項目㉙
今回は
“納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)”
を紹介します。
たとえば、令和元年分の確定申告を提出すべき納税者が申告書を提出しないまま、令和2年1月23日に死亡した場合、その確定申告書(準確定申告書といいます)の提出期限は、法定申告期限ではありません。
納税者の相続人は
その相続の開始があったことを知った日の翌日から4月以内(このケースでいうと通常は5月23日になります)に令和元年分と令和2年分の準確定申告書を提出することになります。
相続人等が2人以上いる場合
各相続人が連署により準確定申告書を提出することになります。
ただし、他の相続人等の氏名を付記して各人が別々に提出することもできます。この場合、申告書を提出した相続人は、他の相続人に申告した内容を通知しなければならないことになっています。
医療費控除に注意します
医療費控除の対象となるのは、死亡の日までに被相続人が支払った医療費です。死亡後に相続人が支払ったものを被相続人の準確定申告において医療費控除の対象に含めることはできません。
社会保険料などの取扱い
社会保険料、生命保険料、地震保険料控除等の対象となるのは、死亡の日までに被相続人が支払った保険料などの金額です。
配偶者控除の判定は死亡の日です
配偶者控除や扶養控除等の適用の有無に関する判定(親族関係やその親族等の1年間の合計所得金額の見積りなど)は、死亡の日の現況により行います。
なお、配偶者控除額、配偶者特別控除額及び扶養控除額の月割計算等は行いません。
e-Taxでの準確定申告は
令和元年分以前の準確定申告書については、電子申告できません。
令和2年1月6日以降に提出する「令和2年分以後」の所得税の準確定申告書から電子申告できます。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
冬の1日を元気にお過ごしください。
確定申告で間違いやすい項目
① 妻が契約者になっている生命保険の保険料、生命保険料控除の対象となりますか?
② 事業を始めた個人が、青色事業専従者に給与を支払うこととなった時の手続き
③ 事業を始めた個人が、開業準備期間中に支出した費用(開業費)
④ 年末、年内に納品した分で未請求の売掛金の記帳を忘れずに【決算】
⑤ プライベート用と事業用の混ざった支出のうち、いくらが必要経費で落とせるのか?
⑥ 中古車を購入しプライベートで使っていたが、車を事業に使った(転用)場合の減価償却費の計算
⑦ パートやアルバイトなど。2か所以上から給与をもらっている方の確定申告
⑧ 令和元年10月から変更されている「住宅ローン控除」の控除期間
⑨ 単身児童扶養者とは?「令和2年分給与所得者の扶養控除等申告書」
⑩ 確定申告や年末調整で16歳未満の扶養親族を記載する理由とは
⑬ 副業で稼いだ結果、確定申告をしなかった場合(無申告)の加算税などのペナルティ
⑭ 個人事業主が事業を廃止した場合、消費税で注意が必要な3つのポイント
⑮ 「居住用財産譲渡の3,000万円控除」と「住宅ローン控除」の重複適用について
⑯ 前年の「住宅ローン控除」の適用をやめて、本年に「居住用財産譲渡の3,000万円控除」を適用することができます
⑰ 売却した上場株式の取得価額がわからない場合の「取得価額」の算定のしかた
⑱ 株式を売却したときの、総収入金額の収入すべき時期について
⑲ 確定申告で選択した「上場株式等の譲渡所得等」の課税方式は変更することはできません
⑳ 申告し忘れた過去の上場株式等の譲渡損失の申告について「更正の請求」により損失控除ができる場合
㉒ 申告していない上場株式等の譲渡損失がある場合、期限後の申告でも問題ありません
㉓ 上場株式等の譲渡損失が、繰越損失として控除できないケース
㉔ マンションに「住宅取得等資金贈与税非課税」を適用するには「引渡」が必要です
㉕ 確定申告で税金を取りもどす「還付申告」は過去5年までさかのぼれます
㉖ 契約締結日に対応して「住宅取得等資金の贈与税の非課税」の限度額は、変わります
㉗ 「住宅取得等資金の贈与税の非課税」は住宅の床面積の確認が必要です
㉘ マンションを売却した際、取得費がわからないとき売却価額の5%であきらめてはいけません
災害を受けた個人が知っておきたい税金の負担が軽くなる仕組み
雑損控除
① 災害を受けた個人が知っておきたい税金の負担が軽くなる仕組み
③ 損失額が不明の場合には「損失額の合理的な計算方法」で算出します
⑤ 現状回復のための支出がある場合(翌年・翌々年に支出した災害関連支出)
⑥ 原状回復費用から資産の損失額を控除した残りが災害関連支出となります
⑦ 災害による控除対象となる資産とはどのような資産か?たとえば「現金」は?
⑧ 「家財の搬出費用」「ホテルの宿泊費用」は災害関連支出の対象となりますか?
⑨ 損害を受けたことにより支払い受ける保険金や損害賠償金は、損失から差し引きます
⑩ 災害年の翌年に災害関連支出をした場合には、「雑損失の金額の計算書(2年目以降)」を使用します
個人の確定申告について、次の記事を参考にしてください。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」
・火曜日は「介護事業」
・水曜日は「消費税」
・木曜日は「法人節税策の基礎知識」
・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」
・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」
・日曜日はテーマ決めずに書いています。
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