「空き地」の売却で、所得から最大「100万円を控除」する制度が新しくできるようです ~ 空き家問題⑪
「空き家問題」と「空き地問題」。似て非なる問題ですが、密接な関係があります。
来年度の税制改正の議論が続いています。
その中で、今回は
「空き地売却に税優遇、最大100万円控除により、流通を促す」
を紹介します。
制度の詳細は、まだこれからです。12月中旬の税制改正大綱で明らかになります。
新しい制度とは(ざっくりと)
比較的低い価格の土地を対象に、売却による所得の最大100万円を控除できる制度です。
制度の趣旨は
人口減少や高齢化で利用されていない土地が増えています。空き地を売った場合の税負担を軽くするため。
つまり、手放す際のコストの高さから売るに売れない不動産の流通を促すためです。
初めての制度です
低利用地を対象にした税金の負担を軽くする税制度ははじめてです
そもそも土地を売却した際の税金とは
土地などの不動産の譲渡には、所得税と住民税が課されます。
その際、譲渡所得にかかる税金が発生します
譲渡所得の金額は次のように計算します。
売却代金-売却した土地の取得費-譲渡費用=譲渡所得の金額
長期譲渡所得のケースは、「譲渡所得の金額」の税率は、所得税15.315%、住民税5%になります。
今回、この譲渡所得の金額から最大で100万円を控除できるようにします。
どのような制度にするか?これから議論される論点は次のとおりです
①売却額が数百万円と、比較的低い土地が対象となるようです。つまり、対象となる売却額の上限をどうするか?
②家ごと売った場合も対象に含めるようです。(空き家問題の解消につながります)
③制度の対象となる利用されていない土地(低・未利用地)をどこまでの範囲とするのか?
検討されている制度には、売却額に上限がつくようです。つまり、地価の高い都市部ではなく地方を対象としています。
売却のための手間や費用などを要因として、地方で発生している空き家、空き地などの問題を解消しようとする取り組みです。
(出所:朝日新聞 19/11/27)
空き家問題
③ 家を取り壊しても固定資産税評価額がそのまま課税対象となるわけではありません
④ 空き家発生のメカニズムを押さえると空き家問題の対策が取りやすい
⑤ 空き家のコスト(管理費用など)は、そもそもどれぐらいかかるのか?
⑥ 毎年かかる住宅用土地の固定資産税は、どのように計算されているのか?
⑦ 固定資産税はどうやって計算されるのか?固定資産税の計算方法
⑨ 吹田市空家等対策計画(案)の「空家等対策の具体的な取り組み」
⑩ 吹田市空家等対策計画(案)「空家等を保有しながら固定資産税を払っても困らない」
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
冬の1日を元気にお過ごしください。
経営者には、事業を着実に成長させるために、決算書の会計データを計器盤として利用することをおすすめしています。とくに創業者には次のようなサービスを提供しています。
▶ 創業起業サポート 「創業者応援クラウド会計サービス」と「顧問相談クラウドサービス」
お伺いして、会計処理や税務の相談や提案などさせていただくサポートサービスを提供しています。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」
・火曜日は「平成31年度介護報酬改定の重要事項」
・水曜日は「消費税」
・木曜日は「法人節税策の基礎知識」
・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」
・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」
・日曜日はテーマを決めずに書いています
免責
ブログ記事は、投稿時点での税法等に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。