定期保険付きの養老保険の保険料の取扱い。福利厚生プランへの活用 ~ 知っておきたい法人節税策の基礎知識㊳
木曜日は、法人税などの節税の記事を紹介しています。
1 養老保険とは
保険契約期間中に被保険者が死亡した場合には、死亡保険金が支払われます。また、被保険者が満期まで生存した場合には、生存保険金が支払われる保険契約です
死亡、生存いずれの場合にも保険金が支払われます。貯蓄性の高い保険です。
養老保険の活用方法
■養老保険に加入して役員・従業員の退職金準備のための積立をします。
■通常、支払った保険料は、資産計上することになりますので、経費になりません。
■しかし、一定の要件に該当するときは、支払った保険料のうち、1/2を損金算入(経費計上)することができますので、これを活用します。
2 一方、定期保険とは
「掛け捨て」型の保険です。
定期保険は、保険期間を限定(たとえば5年、10年、20年など)して契約します。その間に被保険者が死亡した場合にのみ、保険金が支払われる保険です。
保険期間が満了しても、満了時の年齢が一定範囲以内であれば、継続して再契約し更新することができます。ただし、保険料を更新時点の年齢で再度計算し直します。
年齢が高くなる分、保険料が高くなります。
定期保険の活用方法
■定期保険は死亡した場合のみ保険金が支払われます。満期保険金はありません。解約保険金も少額です。
■死亡時のみの保障を目的としています。保険料のすべてが掛け捨てとなっています。
■役員や従業員の遺族を、受取人にしていれば支払保険料は全額損金になります。
定期保険付きの養老保険とは
両者を合わせて、養老保険に定期保険を付けたものを「定期付養老保険」といいます。
養老保険と定期保険の特徴を活かして、保険料を有効活用します。
この定期付養老保険を有利なものにするには、次の2つのルールを活用することです。
①保険料が養老保険と定期保険に区分されていること
支払保険料が、養老保険に係る保険料と定期保険に係る保険料とが区分されていることです。そうすると、定期保険に係る部分の保険料は損金算入できます。
②養老保険部分の保険料のうち1/2を損金算入します
そのためのルールは次のとおりです。
①役員または従業員 = 被保険者
②役員または従業員の遺族 = 死亡保険金の受取人
③会社 = 契約者、保険料負担者、生存保険金の受取人
こうしたルールに沿えば、会社が支払った養老保険部分の保険料の1/2が損金算入できます。
次の図でいいますと、色で塗った部分が該当します。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
春の1日を元気にお過ごしください。
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木曜日は「知っておきたい法人節税策の基礎知識」を載せています
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・退職金が節税につながる三つのメリット。税制上大変優遇されています
・消費税、持ち帰り(テイクアウト)と店内飲食の税込価格を一律にする方法
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・2年しばり(継続適用)の「消費税の選択届出書」には注意します
・消費税の課税売上割合が95%未満の場合は、納税額が増えます
・消費税「個別対応方式」がいいのか「一括比例配分方式」がいいのか?
・資格取得や免許取得などの研修費用や技能習得費は会社経費にします
・費用?減価償却?資産を買ったときは請求書の中身を確認します
・法人税と所得税の税率の比較から、オーナー企業の役員報酬額を考えます
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同族会社とその役員間の税務ルール」を紹介しています。
http://www.y-itax.com/category/houjin/
あてはまる事例を参考にしてくださいね。
土地貸借の税務ルール
・「会社が、社長から土地を借りる」と税金の問題が発生します」はこちら(1/24)
・「会社が権利金を支払うケース」はこちら(1/31)
・「会社が相当の地代を支払うケース」はこちら(2/7)
・「権利金に代えて、相当の地代に満たない地代を支払うケース」はこちら(2/21)
・「無償返還に関する届出書を提出すると認定課税は行われません」はこちら(2/28)
土地売買の税務ルール
・「会社が社長から土地を買う。その時の時価をどう算定するか」はこちら(12/13)
・「会社が社長から土地を買う。社長と会社の税金はどうなりますか?」はこちら(12/20)
・「会社が、社長から低額で土地を買うと税金の問題が発生します」はこちら(12/27)
・「会社が、社長から高額で土地を買うと…」はこちら(1/3)
・「社長が、会社から低い価額で土地を買うと…」はこちら(1/10)
・「社長が、会社から時価より高い価額で土地を買うと…」とはこちら(1/17)
建物貸借の税務ルール
・「会社が社長から建物を借りる」はこちら(10/11)
・「会社が社長から建物を借りる、社長の税金」はこちら(10/18)
・「社長が会社から建物を借りる、家賃のルール」はこちら(10/25)
・「社長が会社から建物を借りる、低額家賃の場合」はこちら(11/1)
金銭貸借の税務ルール
・「会社が社長からお金を借りる」はこちら(11/8)
・「会社が社長からお金を借りる、高金利の場合」はこちら(11/15)
・「会社が社長からお金を借りる、無利息の場合」はこちら(11/22)
・「社長が会社からお金を借りる」はこちら(11/29)
・「社長が会社からお金を借りる、無利息の場合」はこちら(12/6)
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・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」
・火曜日は「平成30年度介護報酬改定の重要事項」
・水曜日は「新事業承継税制特例のポイント解説」
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