「相続財産に係る譲渡所得の課税の特例」と「空き家売却の特別控除」との重複ルール ~ 空き家売却の3,000万円特別控除⑭
空き家売却の3,000万円特別控除とは
相続により被相続人の居住用財産を取得した相続人が、被相続人の居住用財産を譲渡した場合に、譲渡所得の計算上3,000万円までの特別控除額を控除することができる特例です。
一方
相続財産に係る譲渡所得の課税の特例とは
支払った相続税の一部を取得費に加算できる特例です。
■相続税の課税対象となった資産を相続後に譲渡すると、相続税のほか所得税などが課税されます。相続後に相続税や所得税の負担が増えるということを考慮して設けられているものです。
■つまり、相続税申告書の提出期限の翌日から3年以内に相続税の課税の対象となった資産を譲渡する場合には,相続税額の一部を取得費に加算することができるルールです。
■ただし、相続税額の計算上,配偶者控除等の適用により納付する相続税が生じない相続人に対しては、この規定の適用はありません。(措置法第39条)
「相続財産に係る譲渡所得の課税の特例」と「空き家売却の特別控除の特例」は、重複適用できません
ただし、重複適用できるケースがあります
店舗併用住宅などを相続後、売却する場合です
譲渡した資産が店舗併用住宅などのように居住用部分と非居住用部分とからなる家屋と敷地のケースでは、店舗部分に非居住用部分の譲渡についてのみ「相続財産に係る譲渡所得の課税の特例」の適用を受けます、一方、居住用部分の譲渡について「空き家売却の特別控除の特例」の要件を満たすときは、規定の適用を受けることができます。
<参考>
租税特別措置法関係通達
35-8 相続財産に係る譲渡所得の課税の特例等との関係
「この場合において、当該譲渡した資産が居住用部分と非居住用部分とからなる被相続人居住用家屋または被相続人居住用家屋の敷地等である場合において、当該非居住用部分に相当するものの譲渡についてのみ措置法第39条の規定の適用を受けるときは、当該居住用部分に相当するものの譲渡については、当該非居住用部分に相当するものの譲渡につき同条の規定の適用を受ける場合であっても、当該居住用部分に相当するものの譲渡が措置法第35条第3項の規定による要件を満たすものである限り、同項の規定の適用があることに留意する。」
特別控除の適用は慎重に判断することおすすめします。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
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春の1日を元気にお過ごしください。
贈与税や将来の相続の問題のご相談をお伺いしております。
問題をお伺いしたうえで、税務の専門家として、丁寧にアドバイスさせていただきます。
相続した空き家売却3000万円の特別控除の特例
② 更地にして売る場合は、譲渡の時までに家屋を壊していることが必要です
③ 売却価額は分割して何度かに分けて売却してもトータルで1億円判定します
⑨ 特例適用を受けるためには被相続人居住用家屋等確認書などが必要です
⑫ 相続があった日から3年後の年末までの間に売却する必要があります
住宅取得等資金の贈与税の非課税 誤りやすい事例
① 資金の贈与を受けたが、翌年の3月15日までに家に住めない
④ 住宅ローン控除と併用可能ですが、贈与部分は適用できません
⑧ 父親からもらったお金で土地を妻が購入後、夫が自己資金で家屋を新築
⑨ 父親と祖母からそれぞれ1,500万円ずつ贈与を受けました
贈与税をわかりやすく
① 贈与税がかかる場合~親子間、夫婦間でも贈与税はかかります。
③ 贈与する前にいったいどれくらいの贈与税がかかるのか知っておく必要があります。
④ 相続時精算課税は相続税のかからない親の場合にはベストな贈与です。
⑤ 共働きの夫婦が住宅購入した場合、購入資金の負担割合で所有権登記をして下さい。
⑥ 離婚して財産をもらったとき、贈与税がかかる場合があります。
⑧ 贈与税がかかる生命保険金、もらったつもりがないのにかかる贈与税。
⑨ 親族間で低額で土地を譲り受けたとき、贈与税がかかります。
⑪ 借金付きの贈与は、やってはいけないし、もらってもいけません。
⑫ 贈与税の申告と納付はどうやるの?払うのは誰?いつ払うの?
⑬ 親の土地に子どもが家を建てたときに知っておきたい税金のこと
⑮ 親の借地に子どもが家を建てたときに知っておきたい税金のこと
⑯ 父親名義の建物に子どもが増築したとき、贈与税が課税されます
⑰ 親名義の建物に子どもが増築したとき、増築前の家屋の名義を子どもに変更する
⑳ 相続時精算課税は、贈与財産の種類・金額・贈与回数を問いません
㉓ 相続時精算課税の特例。住宅取得等資金の贈与の非課税と併せて適用可能
㉔ 相続時精算課税と住宅取得等資金の贈与の特例の両方活用時の3つのポイント
㉕ 住宅取得等資金とそれ以外の財産を同一年中に贈与されたとき(相続時精算課税)
㉖ 住宅取得等資金で取得した家屋に居住できないとき(相続時精算課税)
㉘ 相続時精算課税を選択した場合の「相続税の申告義務」と贈与時4つのポイント
㉙ 贈与者が贈与した年の中途に死亡した場合の「相続時精算課税の選択」
㉛ 精算課税を選択する場合の手続きのポイントと贈与税申告書に添付する書類
㉜ 贈与の年に贈与者が死亡した場合、贈与税申告と相続税申告の考え方
贈与税で誤りやすい事例
① 自宅の贈与を受け、その後離婚。特例の適用は受けられますか?
② 父親の土地に、子供の私が自宅を建てて住みます。問題はありますか?
④ 父親が借地している土地の底地を、息子の私が買い取りました。
毎年こどもや孫に110万円を贈与するときに、気をつけておきたいこと
⑦ 贈与契約書が必要です。
⑪ 贈与税の申告は必要ありませんが、トラブルを生じさせない取扱いとして。
⑫ 親名義の住宅を子の資金で増築等リフォームした場合~住宅ローン控除は使えませんか?
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
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