特例適用を受けるためには被相続人居住用家屋等確認書などが必要です~ 空き家売却の3,000万円特別控除⑨
この特例は
相続により被相続人の居住用財産を取得した方が、一定の要件を満たす被相続人の居住用財産を譲渡した場合に、譲渡所得の計算上3,000万円までの特別控除額を控除することができる特例です。
2つのケースがあります。
①被相続人が居住の用に供していた家屋の全部の取壊しをした後に、その敷地を譲渡した場合
②被相続人が居住の用に供していた家屋またはその家屋とともにその家屋の敷地を譲渡した場合
②の場合は、家屋に手を入れて、地震に対する安全性に係る規定または基準に適合させることが必要となります。
したがって、よくあるケースは①です。
「被相続人の建物を取り壊して、更地にして売却するケース」
この場合に、エビデンスは次のものを準備する必要があります。
■被相続人が居住の用に供していた家屋およびその家屋の敷地の登記事項証明書など
つまり、次の事項を明らかにするエビデンスが必要です。
①譲渡をした者が被相続人から家屋や敷地を相続により取得したこと。
②家屋が、昭和56 年5月31 日以前に建築されたこと。
③家屋が、区分所有建物(マンション等)ではないこと。
■売買契約書など
譲渡した資産価額が1億円以下であることを明らかにするもの
■市区町村長が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」
つまり、譲渡した資産の所在地の市区町村長から交付を受けた次の事項の確認書(「被相続人居住用家屋等確認書」といいます)
①相続開始の直前において被相続人が、譲渡した敷地等にかかる家屋を居住の用に供しており、かつ、被相続人以外に居住していた者がいなかったこと。
②被相続人の居住の用に供していた家屋が、相続の時から取壊しの時まで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがないこと。
③譲渡した敷地が、相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがないこと。
④譲渡した敷地が、取壊しの時から譲渡の時まで建物または構築物の敷地の用に供されていたことがないこと。
これらの書類を用意して、申告書に添付します。
特例適用要件を満たしていることを確認します。
Every day is a new day!
今日も春の1日を元気にお過ごしください。
【編集後記】
日曜日の「贈与税についてわかりやすく!」はお休みしました。
贈与税や将来の相続の問題のご相談をお伺いしております。
問題をお伺いしたうえで、税務の専門家として、丁寧にアドバイスさせていただきます。
相続した空き家売却3000万円の特別控除の特例
② 更地にして売る場合は、譲渡の時までに家屋を壊していることが必要です
③ 売却価額は分割して何度かに分けて売却してもトータルで1億円判定します
住宅取得等資金の贈与税の非課税 誤りやすい事例
① 資金の贈与を受けたが、翌年の3月15日までに家に住めない
④ 住宅ローン控除と併用可能ですが、贈与部分は適用できません
⑧ 父親からもらったお金で土地を妻が購入後、夫が自己資金で家屋を新築
⑨ 父親と祖母からそれぞれ1,500万円ずつ贈与を受けました
贈与税をわかりやすく
① 贈与税がかかる場合~親子間、夫婦間でも贈与税はかかります。
③ 贈与する前にいったいどれくらいの贈与税がかかるのか知っておく必要があります。
④ 相続時精算課税は相続税のかからない親の場合にはベストな贈与です。
⑤ 共働きの夫婦が住宅購入した場合、購入資金の負担割合で所有権登記をして下さい。
⑥ 離婚して財産をもらったとき、贈与税がかかる場合があります。
⑧ 贈与税がかかる生命保険金、もらったつもりがないのにかかる贈与税。
⑨ 親族間で低額で土地を譲り受けたとき、贈与税がかかります。
⑪ 借金付きの贈与は、やってはいけないし、もらってもいけません。
⑫ 贈与税の申告と納付はどうやるの?払うのは誰?いつ払うの?
⑬ 親の土地に子どもが家を建てたときに知っておきたい税金のこと
⑮ 親の借地に子どもが家を建てたときに知っておきたい税金のこと
⑯ 父親名義の建物に子どもが増築したとき、贈与税が課税されます
⑰ 親名義の建物に子どもが増築したとき、増築前の家屋の名義を子どもに変更する
⑳ 相続時精算課税は、贈与財産の種類・金額・贈与回数を問いません
㉓ 相続時精算課税の特例。住宅取得等資金の贈与の非課税と併せて適用可能
㉔ 相続時精算課税と住宅取得等資金の贈与の特例の両方活用時の3つのポイント
㉕ 住宅取得等資金とそれ以外の財産を同一年中に贈与されたとき(相続時精算課税)
㉖ 住宅取得等資金で取得した家屋に居住できないとき(相続時精算課税)
㉘ 相続時精算課税を選択した場合の「相続税の申告義務」と贈与時4つのポイント
㉙ 贈与者が贈与した年の中途に死亡した場合の「相続時精算課税の選択」
㉛ 精算課税を選択する場合の手続きのポイントと贈与税申告書に添付する書類
㉜ 贈与の年に贈与者が死亡した場合、贈与税申告と相続税申告の考え方
贈与税で誤りやすい事例
① 自宅の贈与を受け、その後離婚。特例の適用は受けられますか?
② 父親の土地に、子供の私が自宅を建てて住みます。問題はありますか?
④ 父親が借地している土地の底地を、息子の私が買い取りました。
毎年こどもや孫に110万円を贈与するときに、気をつけておきたいこと
⑦ 贈与契約書が必要です。
⑪ 贈与税の申告は必要ありませんが、トラブルを生じさせない取扱いとして。
⑫ 親名義の住宅を子の資金で増築等リフォームした場合~住宅ローン控除は使えませんか?
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