2017.04.19.Wed | 税金(法人)
個人事業と会社で事業をした場合、税金はどう違う?(第6回)~メリットその2会社なら退職金が経費(損金)になる
毎週水曜日は、「個人事業と会社で事業をした場合、税金はどう違う?」です。前回のメリットは、「会社は事業年度が決められる。個人の場合は1月~12月」でした。
今回は、「会社なら退職金が経費(損金)になる」です。個人事業の場合、退職金は経費になりません。
ざっくりと、お伝えしたい結論を申し上げますと
1個人事業の場合、退職金は経費(損金)にならない。
2一方、会社の場合、退職金は経費(損金)になる。
3退職金にかかる税金は、事業所得や給与所得に比べて1/2。
まず、個人事業と会社で支払う退職金は次のようになります
- 個人事業の場合 事業主×(経費にならない) 従業員〇(経費になる)
- 会 社 の場合 事業主〇(経費になる) 従業員〇(経費になる)
個人事業の場合、事業主と家族従業員への給与、退職金などは次のとおりでした
- 事業主 給料× 賞与× 退職金×
- 家族従業員(青色事業専従者) 給料〇 賞与〇 退職金×
会社の場合の、給与、退職金などは次のようになります。(すべて経費にできます)
- 事業主 給料〇 賞与〇 退職金〇
- 家族従業員 給料〇 賞与〇 退職金〇
ただし、役員に対する給料、賞与、退職金については、法人税法上に様々なルールがありますので注意が必要となります。
しかし、個人事業の場合と比較して、会社(法人)の場合、退職金は経費(損金)となりますので、かなり節税にはなります。
個人事業では、事業主への退職金は経費とはなりません。
また、受け取る方で退職金は退職所得となり税負担が1/2になります
退職所得の金額は、次のように計算します。
(収入金額-退職所得控除額)×1/2=退職所得の金額
たとえば、勤続20年の役員に1,000万円の退職金を支払う場合
(1,000万円-40万円×20年)×1/2=100万円(税金がかかる金額)
ですから、支給を受けた役員や従業員の税負担が軽くなる仕組みになっています。
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