井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2018.05.31.Thu | 介護事業

「契約時の説明等」の違反時に対する運営基準減算は50%減算~平成30年度介護報酬改定 居宅介護支援⑦

平成30年度介護報酬改定の重要な改定事項を、カテゴリー別にご紹介しています。

居宅介護支援の重要な改定事項をご説明しています。

 

今回は改定事項(次の図を参考)のうち、公正中立なマネジメントの確保を図る趣旨から

「契約時の説明等」の違反時に対する運営基準減算は50%減算

居宅介護支援の7回目です。

 

運営基準減算(契約時の説明等)

利用者の意思に基づいた契約であることを確保するため、利用者やその家族に対して、利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能であることや当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めることが可能であることを説明することを義務づけ、これらに違反した場合は報酬を減額します。

課長通知が既に改正されています。次のとおりです

「…このため、指定居宅介護支援について利用者の主体的な参加が重要であり、居宅サービス計画の作成にあたって利用者から介護支援専門員に対して複数の指定居宅サービス事業者等の紹介を求めることや、居宅サービス計画原案に位置付けた指定居宅サービス事業者等の選定理由の説明を求めることが可能であること等につき十分説明を行わなければならない。

なお、この内容を利用申込者又はその家族に説明を行うに当たっては、理解が得られるよう、文書の交付に加えて口頭での説明を懇切丁寧に行うとともに、それを理解したことについて必ず利用申込者から署名を得なければならない

 

集合住宅居住者へのケアプランの作成

なお、例えば、集合住宅居住者において、特定の事業者のサービス利用が入居条件とされ、利用者の意思、アセスメント等を勘案せずに、利用者にとって適切なケアプランの作成が行われていない実態があるとの指摘も踏まえ、利用者の意思に反して、集合住宅と同一敷地内等の居宅サービス事業所のみをケアプランに位置付けるとは適切ではないことを明確化します。

 

課長通知が改正され、次のように明確化されています

「…また、例えば集合住宅等において、特定の指定居宅サービス事業者のサービスを利用することを、選択の機会を与えることなく入居条件とするようなことはあってはならないが、居宅サービス計画についても、利用者の意思に反して、集合住宅と同一敷地内等の指定居宅サービス事業者のみを居宅サービス計画に位置付けるようなことはあってはならない」

 

減額の単位数は次のとおりです

 

 運営基準減算の算定要件は、次のとおりです

要件が追加されています。

利用者やその家族に対して、利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について

■ 複数の事業所の紹介を求めることが可能であること

■ 当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めることが可能であること

の説明を行わなかった場合

 

減算ルールや減額の単位数はともかく、ケアマネジャーに対して期待されている義務を考えると当然のことだと思います。

 

介護保険法 第69条の34

ケアマネジャーは、「その担当する要介護者等の人格を尊重し、常に当該要介護者等の立場に立って、当該要介護者等に提供される居宅サービス、(省略)…日常生活支援総合事業が特定の種類又は特定の事業者若しくは施設に不当に偏ることのないよう、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない」

 

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

みなさん、今日も春の1日を元気にお過ごしください。

 

火・木曜日は、「介護事業の基礎知識~平成30年度介護報酬改定」として記事を紹介しています。

ブログ記事は

http://www.y-itax.com/category/kaigo/

 

平成30年度「居宅介護支援」介護報酬改定の重要事項は、次のとおりです。

① 居宅介護支援は、見直されて基本報酬は約1%引き上げ

② 入院時情報連携加算(Ⅰ:月200単位、Ⅱ:月100単位)の見直し

③ ケアプラン初回作成の手間が評価された退院・退所加算の見直し

④ 末期がん患者の在宅看取りの際に発生する頻回の支援を評価するターミナルケアマネジメント加算の新設

⑤ 改定の目玉 医療・介護連携を促進する観点で新設された特定事業所加算Ⅳ

⑥ 主任ケアマネジャーであることを管理者要件とする管理要件の見直し

 

 

「居宅介護支援」の論点

平成30年度介護報酬改定の動向は次のとおりです。

① 質の高いケアマネジメントの推進とはなにか?

② 公正中立なケアマネジメントの確保とはなにか?

③ 訪問回数の多い利用者への対応とはなにか?

④ 医療と介護の連携強化とはなにか?

⑤ 末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメントとはなにか。

⑥ 障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携とはなにか?

 

平成30年度「訪問介護サービス」介護報酬改定の重要事項は、次のとおりです。

① 基本報酬の見直しは

 見守り的援助は身体介護に該当することを明確化

 新たに生活援助従事者研修課程が創設されました。

④ 生活機能向上連携加算に下位ランクの加算Ⅰを新設

⑤ 集合住宅減算はすべての建物が対象となります

⑥ 訪問回数の多いケアプランは市町村に提出し、地域ケア会議で検討を義務付ける。要介護1=27回以上など

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~初めて開業する方に、税理士からお伝えします」

・火・木曜日は「平成30年度介護報酬改定の重要事項」

・水曜日は「事業承継・税理士の視点」

・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」

・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」

・日曜日は「贈与税をわかりやすく!」

 

 

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