新たな公益信託制度の創設(「新公益信託」)に伴う所得税の非課税 ~ 公益信託[13]
公益信託の記事を掲載します。
「新公益信託」の非課税について
を紹介します。
「公益信託に関する法律」は2026年4月から施行されます。その施行の日から適用されます。
「新公益信託」に係る非課税について
適用対象となる公益信託が、公益信託に関する法律の公益信託とされ、公益信託の信託財産につき生ずる所得(貸付信託の受益権の収益の分配かかるものにあっては、その受益権が信託財産に引き続き属していた期間に対応する部分に限ります。)については、取得税を課さないこととされています。
<参考>
所得税法第11条
(公共法人等及び公益信託等に係る非課税)
「2 公益信託ニ関スル法律(大正11年法律第62号)第1条(公益信託)に規定する公益信託又は社債、株式等の振替に関する法律第2条第11項(定義)に規定する加入者保護信託の信託財産につき生ずる所得(貸付信託の受益権の収益の分配に係るものにあつては、当該受益権が当該公益信託又は当該加入者保護信託の信託財産に引き続き属していた期間に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に相当する部分に限る。)については、所得税を課さない。」
「3 前2項の規定のうち公社債又は貸付信託、投資信託若しくは特定目的信託の受益権で政令で定めるものの利子、収益の分配又は第24条第1項に規定する剰余金の配当に係る部分は、これらの規定に規定する内国法人又は公益信託若しくは加入者保護信託の受託者が、公社債等につき社債、株式等の振替に関する法律に規定する振替口座簿への記載又は記録その他の政令で定める方法により管理されており、かつ、政令で定めるところにより、当該公社債等の利子等につきこれらの規定の適用を受けようとする旨その他財務省令で定める事項を記載した申告書を、当該公社債等の利子等の支払をする者を経由して税務署長に提出した場合に限り、適用する。」
「4 前項に規定する内国法人又は公益信託若しくは加入者保護信託の受託者は、同項の規定による申告書の提出に代えて、同項の支払者に対し、当該申告書に記載すべき事項を前条第8項に規定する電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該内国法人又は公益信託若しくは加入者保護信託の受託者は、当該申告書を当該支払者に提出したものとみなす。
つまり
旧公益信託については、その公益性に着目して、所得税法の公共法人等と同様に、その信託財産につき
生ずる所得について非課税とされていました。
公益信託に関する制度が新たな制度に見直された後も、その公益性は引き続き確保されることから非課税の適用対象となる公益信託は、旧公益信託に代えて、公益信託法の公益信託とされています。
(出所:「改正税法のすべて令和6年版」 99頁)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
処暑の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
トップ画像は、先週、8月21日に近隣住宅の敷地、擁壁の一部が崩落しました。
その際に、警察、消防、市役所担当課に通報しました。
突然のことなので驚いております。
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