定額減税しきれないと見込まれる方(約3,200万人)への給付。「調整給付額」の算出方法について ~ 定額減税(その51)
定額減税の記事を掲載します。
控除不足額は1万円単位で切り上げで支給されます。最初の調整給付額に不足が生じる場合は、次に「不足額を給付する」というケースが発生します
を紹介します。
定額減税は1人あたり4万円(所得税3万円、住民税1万円)です。満額減税を受けられる方は、約6,300万人です。
一方、定額減税しきれないと見込まれる方は約3,200万人です。この差額を穴埋めするため「調整給付」という仕組みがあります。
(出所:24/06/06 朝日新聞)
「調整給付額」の算出方法について
納税者および配偶者を含めた扶養親族数に基づき算定される定額減税可能額が、令和6年分推計所得税額または令和6年度分個人住民税所得割額を上回る者に対し、その上回る額の合算額(=「所得税分控除不足額」+「個人住民税分控除不足額」)を基礎として、1万円単位で切り上げて算定した額が支給されます。
次のようなイメージです
給付までのスケジュールは次のようなイメージです(市町村により事務処理のスケジュールは異なります)
事務処理のおおまかな期限は次のとおりです。
① 事務処理基準日
令和6年6月3日を目安として設定 ➡ 令和6年夏以降支給開始
② 住民から市町村への申請期限
遅くとも令和6年10月31日まで。
③ 市町村における支出決定の期限
遅くとも令和6年11月30日まで。
東京都の江戸川区ではすでに対象者に「お知らせ」などを発送し、6/18には給付を開始してますね。
最初に給付された「調整給付額」が少なかったケース。「不足額給付」
給付の算定において「令和6年分推計所得税額」を活用するなど、実額による算定ではないことを考慮して、令和6年分所得税および定額減税の実績額が確定した後、調整給付額に不足が生じるときは、そうした方に不足分の給付を行います。(一方、逆の場合、つまり調整給付に余剰が出る場合は調整は行われません。)
次のようなイメージです
不足額給付が生じるケースとしては
① こどもの誕生など扶養親族が増加した場合(定額減税可能額の増+所得税額の減)
② 失業などにより所得税額が減少した次のようなケース
令和6年推計所得(令和5年所得)> 令和6年所得
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
芒種の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
消費税の記事はお休みしました。
トップ画像は、公園で出会ったボーダーコーリーのベルくんです。
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・「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」
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