住民税の定額減税の「具体的な計算の考え方」と「配偶者に対する定額減税」 ~ 定額減税(その47)
定額減税の記事を掲載します。
住民税の定額減税額は所得者本人1万円、控除対象配偶者1万円、同一生計配偶者1万円、扶養親族一人につき1万円。定額減税の対象となる配偶者および扶養親族は国内に住所を有する方に限られます
を紹介します。
たとえば
A:次のようなケースを考えます
(1) 所得者本人、配偶者、扶養親族1人(定額減税の対象者3人)30,000円
(2) 税額控除前所得割額:90,000円
(3) 住宅ローン控除:20,000円、寄附金税額控除:10,000円
住民税所得割額の計算は次のとおりです
90,000円(税額控除前所得割額)-20,000円-10,000円-30,000円(定額減税額)=30,000円
寄附金税額控除や住宅ローン控除などの税額控除後の税額から減税します。
B:次のようなケースを考えます
(1) 所得者本人、配偶者、扶養親族1人(定額減税の対象者3人)30,000円
(2) 税額控除前所得割額:50,000円
(3) 住宅ローン控除:20,000円、寄附金税額控除:10,000円
住民税所得割額の計算は次のとおりです
50,000円(税額控除前所得割額)-20,000円-10,000円-30,000円(定額減税額)
=▲10,000円→0円
引ききれない場合は、所得割額はゼロ円です。定額減税額の残額は、後日、市町村から給付金として所得者本人に直接支給されます。
Aのパターンで、満額減税を受けられる方は6300万人です。
一方、Bのパターンで調整給付される方は約3200万人です。
<参考> 個人住民税の配偶者に対する定額減税に係るQ&A
Q2-3-5
Q:
「配偶者特別控除の対象となる納税義務者の配偶者に係る定額減税の取扱いはどうなりますか?」
A:
「配偶者特別控除の対象となる納税義務者の配偶者は『控除対象配偶者』ではないため、納税義務者の配偶者としての定額減税の適用は受けられません。この配偶者が所得割の納税義務者であれば、自身の所得割額について定額減税の適用を受けることができます」
Q2-3-6
Q:
「配偶者が、納税義務者の控除対象配偶者で、かつ、所得割が課税されている場合(例:給与収入103万円で、R6均等割4,000円、R6所得割2,500円の場合)の取扱いはどうなりますか?」
A:
「配偶者は、控除対象配偶者として納税義務者の所得割額から減税されるとともに、納税義務者本人としても減税されることとなります。控除しきれない額がある場合は調整給付金が支給されることとなります。」
(出所:個人住民税の定額減税に係るQ&A集)
「変化は起きる。変化を予期せよ。変化を探知せよ。そして変化を楽しもう。」
(スペンサー・ジョンソン)
芒種の1日を元気にお過ごしくださいね。
[編集後記]
消費税の記事はお休みしました。
ブログは、曜日によりテーマを決めて書いております。
現在は、消費税の記事を取り上げて、月曜日~金曜日に記事を書いております。
・「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」
免責
ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。
また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。
本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。