所得者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合で、配偶者が障害者であるケース。定額減税が複雑なのは3種類の配偶者の区分があるからです。わかりやすく!~ 定額減税(その44)
定額減税の記事を掲載します。
本人分3万円と配偶者分3万円の定額減税の適用があるケース
を紹介します。
配偶者の区分により取り扱いが変わります。
→ 配偶者が「源泉控除対象配偶者」に該当。一方、「同一生計配偶者」に該当しない場合
→ 配偶者が「源泉控除対象配偶者」に該当しない。一方、「同一生計配偶者」に該当する場合
→ 配偶者控除の適用はないが同一生計配偶者に該当し「定額減税」の適用があるケース
所得税を計算する際の配偶者の区分には次のように3種類あります
月次減税額の計算の対象となる「同一生計配偶者」とは
控除対象者と生計を一にする配偶者(⻘⾊事業専従者等を除きます。)のうち、合計所得⾦額が48 万円以下の方です。
次のようなイメージです
たとえば、配偶者に配偶者控除と配偶者特別控除の適用がないが、障害者控除の適用がある場合
次のようなケースを考えます。
(1) 所得者本人:合計所得金額の見積額1,200万円(配偶者以外に扶養親族はいません)
(2) 配偶者:配偶者の合計所得金額の見積額:45万円(給与収入100万円)、一般の障害者に該当します。
A:
(1) 所得者本人の合計所得金額 1,200万円 > 900万円
→ 「源泉控除対象配偶者」に該当しません。
(2) 配偶者の合計所得金額 45万円 ≦ 48万円
→ 「同一生計配偶者」に該当します。
したがって配偶者は次のように取り扱います
A:源泉徴収の計算は、扶養親族等の数は1人です
源泉控除対象配偶者に該当しませんが、配偶者は障害者のため。
B:年末調整の際は、配偶者控除および配偶者特別控除は適用されません。一方で障害者控除の適用があります。
C:定額減税の計算は、同一生計配偶者に該当しますので、本人分(3万円)と配偶者分(3万円)で計算します。
D:配偶者は扶養控除等申告書に記載していない同一生計配偶者に該当します。所得者本人が「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」を提出することにより、配偶者を月次減税の計算のための人数に含めることができます。
(出所:給与等の源泉徴収事務に係る令和6年分所得税の定額減税のしかた)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
芒種の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
消費税の記事はお休みしました。
昨日(午後)は吹田支部の研修会に参加しました。
ブログは、曜日によりテーマを決めて書いております。
現在は、消費税の記事を取り上げて、月曜日~金曜日に記事を書いております。
・「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」
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また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。
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