井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2024.04.23.Tue | 税金(個人)

「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」のチェックポイントと記載のしかた ~ 定額減税(その23)



定額減税の記事を掲載します





「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」は扶養控除等申告書に記載していない同一生計配偶者や扶養親族について定額減税額の計算に含める場合に提出します






を紹介します。



この申告書を提出する場合の考え方は次のとおりです





→ 月次減税額の計算に含める配偶者の「扶養控除等申告書」と「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」(その22)





(ざっくりと)配偶者についてこの申告書を提出する提出する場合とは



所得者(たとえば夫)の合計所得金額が900万円を超えると見込まれるため、同一生計配偶者について、扶養控除等申告書に源泉控除対象配偶者として記載していない場合などには、令和6年6月1日以後最初に支払を受ける給与等の支払日までに提出する必要があります。




申告書を提出する際のチェックポイントは次のとおりです





1 次の場合は提出する必要がありません



扶養控除等申告書に記載した源泉控除対象配偶者、控除対象扶養親族または16歳未満の扶養親族については、すでに定額減税額の計算に含まれています。

この源泉徴収に係る申告書に記載して提出する必要はありません。



2 この源泉徴収に係る申告書に同一生計配偶者等を記載して提出した場合



年末調整において、その同一生計配偶者等を定額減税額の計算に含める場合には、同一生計配偶者については「給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 年末調整に係る定額減税のための申告書」に記載します。


扶養親族については扶養控除等申告書または「年末調整に係る定額減税のための申告書」に記載して、年末調整を行うときまでに提出する必要があります



「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」とは次のものです









記載手順は次のとおりです。




手順1 この源泉徴収に係る申告書を提出する場合は「□」にチェックを記載します










手順2 同一生計配偶者または扶養親族の記載をします。次のとおりです







➊ 同一生計配偶者または扶養親族の氏名



同一生計配偶者などの氏名とフリガナを記載します。

扶養控除等申告書に記載した源泉控除対象配偶者、控除対象扶養親族または16 歳未満の扶養親族については記載する必要はありません。



➋ 個人番号



同一生計配偶者などの個人番号を記載する必要があります。一定の場合、個人番号の記載を要しない場合があります。(勤務先に確認します。)



➌ 居住者に該当



同一生計配偶者等が居住者であることを確認してチェックを記載します。

同一生計配偶者等が非居住者に該当する場合、その同一生計配偶者等は定額減税額の計算に含めることはできません。



➍ 本年中の所得の見積額



同一生計配偶者などの令和6年中の合計所得金額の見積額を記載します。

合計所得金額の見積額が48万円を超える場合、その同一生計配偶者などは定額減税額の計算に含めることはできません。







次回は



夫婦共働きの世帯のように、同じ世帯に所得者が2人以上いる場合に、この申告書を作成する際のチェックポイントを説明します。







(出所:国税庁「記載例 令和6年分源泉徴収に係る定額減税のための申告書」)




<参考> 定額減税額の記事


→ 「月次減税額の計算」で注意するポイントは3つ(その1)

→ 定額減税の概要と給与支払者の事務をざっくりと(その2)

→ 「手順1 控除対象者の確認」と「手順2 各人別控除事績簿の作成」 (その3)

→ 「手順3 月次減税額の計算について (その4)

→ 「手順3 月次減税額の計算について」居住者である扶養親族の確認(その5)

→ 「手順4 給与等支払時の控除」について(その6)

→ 「手順5 控除後の事務」(その7)

→ 年金を受ける人は月次定額減税の「控除対象者」になりますか?(その8)

→ 「源泉控除対象配偶者」で注意したいポイントは2つ(その9)

→ 「源泉控除対象配偶者」として記載していません。妻が障がい者のケース(その10)

→ 16歳未満の扶養親族を扶養控除等申告書に記載していない従業員(その11)

→ 「7月に子どもが生まれた場合」「4月に母親がなくなった場合」(その12)

→ 月次減税の対象となる給与などその対象となるものの範囲(その13)

→ 年末調整の際に年調減税額にもとづき年間の所得税額との精算をします(その14)

→ 「年調減税事務」の手順のうち「手順1対象者を確認する」とは?(その15)

→ 「年調減税事務」の手順のうち「手順2 年調減税額を計算する」とは?(その16)

→ 「年調減税事務」のうち「手順3 年調減税額を控除するとは」?(その17)

→ 「年調減税事務」源泉徴収簿を使用する場合の記載について(その18)

→ 年調減税額を計算する際に、給与所得者から新たに申告書を提出してもらう必要がありますか?(その19)

→ 月次減税額の計算に含めた子ども(扶養親族)が、令和6年9月に海外留学した場合(その20)

→ 公的年金等に係る定額減税は、どのように実施されるのですか?(その21)

→ 月次減税額の計算に含める配偶者の「扶養控除等申告書」と「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」(その22)







「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」

(ピーター F.ドラッカー)

春の1日、朗らかにお過ごしくださいね。





[編集後記]

今日は消費税の記事はお休みしました。

トップ画像は京都「La famille Morinaga(ラ ファミーユ モリナガ)」のシェフ森永 正宏

さんです。






ブログは、曜日によりテーマを決めて書いております。

現在は、消費税の記事を取り上げて、月曜日~金曜日に記事を書いております。

「消費税」

「法人税」または「経理・会計」

「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」










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また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。

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