「年調減税事務」のうち「手順3 年調減税額を控除するとは」? ~ 定額減税(その17)
定額減税の記事を掲載します
年末調整における年調減税額の控除は、宅借入⾦等特別控除後の所得税額から、住宅借入⾦等特別控除後の所得税額を限度に⾏います
を紹介します。
年調減税事務の手順は、ざっくりとは次のとおりです
手順1 対象者を確認する
手順2 年調減税額を計算する
手順3 年調減税額を控除する
<参考>
「手順3 年調減税額を控除する」は次の順序で控除していきます
1 年調所得税額を計算します
通常の例により年末調整を行います。年調所得税額の算出までを行います。
2 年調減税額を控除します
年調所得税額から年調減税額の控除を行います。
3 年調年税額の計算と過不足額の精算をします
年調減税額を控除した⾦額に102.1%を乗じて復興特別所得税を含めた年調年税額を算出したうえで、過不足額の精算をします。
具体例としては次のとおりです
差引超過額(還付)160,310円が出る場合
Ⅰ 「年調所得税額㉔」欄の⾦額から「年調減税額㉔-2」欄の⾦額を控除し、その残額である「年調減税額控除後の年調所得税額㉔-3」を求めます。
Ⅱ 「年調減税額控除後の年調所得税額㉔-3」の⾦額に102.1%を乗じて、「年調年税額㉕」欄を求めます(100 円未満の端数は切り捨てます)。
次のとおりです
Ⅲ 最後に、その「年調年税額㉕」欄の⾦額と、集計した「税額⑧」欄の⾦額とを比べて「差引超過額⼜は不⾜額㉖」を求めます。あとは、通常の年末調整と同様にその過不⾜額の精算を⾏います。
次のとおりです
(出所:「給与等の源泉徴収事務に係る令和6年分所得税の定額減税のしかたと留意点」令和6年3月5日国税庁課税部法人課税部 資料46~49頁)
<参考> 定額減税額の記事
→ 「手順1 控除対象者の確認」と「手順2 各人別控除事績簿の作成」 (その3)
→ 「手順3 月次減税額の計算について (その4)
→ 「手順3 月次減税額の計算について」居住者である扶養親族の確認(その5)
→ 「手順4 給与等支払時の控除」について(その6)
→ 「手順5 控除後の事務」(その7)
→ 年金を受ける人は月次定額減税の「控除対象者」になりますか?(その8)
→ 「源泉控除対象配偶者」で注意したいポイントは2つ(その9)
→ 「源泉控除対象配偶者」として記載していません。妻が障がい者のケース(その10)
→ 16歳未満の扶養親族を扶養控除等申告書に記載していない従業員(その11)
→ 「7月に子どもが生まれた場合」「4月に母親がなくなった場合」(その12)
→ 月次減税の対象となる給与などその対象となるものの範囲(その13)
→ 年末調整の際に年調減税額にもとづき年間の所得税額との精算をします(その14)
→ 「年調減税事務」の手順のうち「手順1対象者を確認する」とは?(その15)
→ 「年調減税事務」の手順のうち「手順2 年調減税額を計算する」とは?(その16)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
春の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
今日は消費税の記事はお休みしました。
トップの画像は、先日、私の誕生日に娘からいただいた花束です。
美しい花束をありがとうございます!
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・「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」
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