「年調減税事務」の手順のうち「手順1対象者を確認する」とは? ~ 定額減税(その15)
定額減税の記事を掲載します
「年末調整の対象となる人」が、年調所得税額から年調減税額を控除する対象者となります
を紹介します。
年調減税事務の手順は、ざっくりとは次のとおりです
手順1 対象者を確認する
手順2 年調減税額を計算する
手順3 年調減税額を控除する
<参考>
対象者を確認するとは
年末調整の対象となる⼈が、原則として、年調所得税額(年末調整により算出された所得税額で、住宅借入⾦等特別控除の適用を受ける場合には、その控除後の⾦額をいいます。)から年調減税額を控除する対象者となります。
例外があります
年末調整の対象となる⼈のうち、給与所得以外の所得を含めた合計所得⾦額が1,805万円を超えると⾒込まれる⼈については、年調減税額を控除しないで年末調整を⾏うことになります。
つまり、この人は年調減税額を控除しないで年末調整を行います。
年調減税額を控除する対象者は具体的には次のようになります
A:対象となる人
令和6年6月1日以後の令和六年分の年末調整時に給与の支払者に扶養控除等申告書を提出している人
B:対象とならない人(B1~B3)
B-1 年末調整の対象とならない人
① 令和6年中の主たる給与の収入金額が2000万円を超える人
② 令和6年分の給与にかかる源泉所得税について、災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関
する法律の規定による徴収猶予還付を受けた人
B-2 令和6年5月31日以前において年の中途で年末調整の対象となる人
B-3 合計所得金額が1,805万円を超える人
(出所:「給与等の源泉徴収事務に係る令和6年分所得税の定額減税のしかたと留意点」令和6年3月5日国税庁課税部法人課税部 資料41,42頁)
<参考> 定額減税額の記事
→ 「手順1 控除対象者の確認」と「手順2 各人別控除事績簿の作成」 (その3)
→ 「手順3 月次減税額の計算について (その4)
→ 「手順3 月次減税額の計算について」居住者である扶養親族の確認(その5)
→ 「手順4 給与等支払時の控除」について(その6)
→ 「手順5 控除後の事務」(その7)
→ 年金を受ける人は月次定額減税の「控除対象者」になりますか?(その8)
→ 「源泉控除対象配偶者」で注意したいポイントは2つ(その9)
→ 「源泉控除対象配偶者」として記載していません。妻が障がい者のケース(その10)
→ 16歳未満の扶養親族を扶養控除等申告書に記載していない従業員(その11)
→ 「7月に子どもが生まれた場合」「4月に母親がなくなった場合」(その12)
→ 月次減税の対象となる給与などその対象となるものの範囲(その13)
→ 年末調整の際に年調減税額にもとづき年間の所得税額との精算をします(その14)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
春の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
トップの画像は、妻の誕生日のお祝いに、子どもが送ってくれた「花束」です。
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